プロ入りへ向けての抱負を語る阪神ドラフト2位指名の報徳学園・今朝丸裕喜(撮影・立川洋一郎)

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 今朝丸は中学時代、関メディベースボール学院(兵庫県西宮市)中等部に所属。ダルビッシュ(パドレス)や田中将(楽天)らを育て、現在は同学院で投手コーチを務めるデイリースポーツ評論家・佐藤義則氏(70)から指導を受けていた。将来性豊かな才能は“名伯楽”の目にも留まったという。

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 中学生時代から今朝丸の潜在能力は、ほかの同世代の選手たちと比べると一歩も二歩も抜けていた。その頃からすでに背も高かったし、しっかりした球を投げていた。中学生の時で140キロちょっとスピードも出ていたんじゃないかな。

 投球の際に、左足が早く地面に着いてしまうところがあって、そこは少し修正したけど、ほかにはそんなに大きく直すところもなかった。いつも腕をしっかりと大きく振るようにとアドバイスしていた。性格はとても真面目。試合では速い球で押していく投球ができていたのでメンタル面の強さも感じた。

 中学3年間でしっかりと成長してくれて、このまま順調に伸びてくれれば、いずれはドラフトにかかる選手になるのではと思っていた。報徳でもセンバツで2度も準優勝するなど結果を残し、ドラフト2位で指名されたのだから大したもの。私にとっても関メディで指導するようになって初めてのプロ選手誕生となったのでうれしかった。

 阪神はいい投手が多いし、球団も「高卒出身の投手は大きく育てていく」という方針があるようなので、すぐに1軍でというのは難しいかもしれないが、フォーム的にも問題はないし、スピードがあるのも大きな武器。今は最速151キロみたいだけど、体ができてくれば、もっとスピードも出るようになる。しっかり体作りをして、とにかく故障だけはしないように気をつけてほしい。将来的には中継ぎではなく、先発ローテに入ってゲームをつくっていける投手を目指してほしい。