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 パブリックビューイングが開催された「UDトラックス上尾スタジアム」内で阪神からの4位指名を見届けたBC埼玉・町田隼乙は「行きたいと思っていた球団なのでうれしい」と感激に浸った。

 阪神とは浅からぬ縁がある。昨年から2年連続で2軍の春季キャンプにブルペン捕手として参加し約1カ月、“虎の英才教育”を受けた。首脳陣や選手からは「マッチ」の愛称で呼ばれ、野村、日高2軍コーチからはキャッチングの技術指導を受け、二塁送球1・8秒の強肩にスローイングの技術が備わった。

 「沖縄(具志川2軍キャンプ)で経験して生きたことは、いっぱいあった。プロの世界でその恩を返したい」

 同キャンプ中にはリハビリ過程だった高橋のブルペン投球に衝撃を受けた。「凄い真っすぐを投げられるな、と」。その左腕からはCSファーストSに先発する直前にインスタグラムのダイレクトメッセージを通じて「ドラフト楽しみにしているよ」と連絡をもらい「楽しみです」と再会を待ちわびた。

 1メートル86、88キロの立派な体格から広角へ長打を放ち、スケールの大きい「打てる捕手」。同学年には同じポジションで打撃がセールスポイントの中川勇斗がいる。漢字は違えど「はやと」の名前も一緒だ。「バッティングが持ち味なので負けたくない」。負けん気も売りの大型捕手は、聖地での活躍を思い描いた。(石崎 祥平)

 ◇町田 隼乙(まちだ・はやと)2003年(平15)4月3日生まれ、神奈川県出身の21歳。光明相模原(神奈川)では4球団から調査書が届いたが指名漏れ。BC・埼玉では1年目から正捕手を務め、今季出場51試合で打率・323、5本塁打。1メートル86、88キロ。右投げ右打ち。