テスラのEV=ロイター

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 【ニューヨーク=小林泰裕】米高速道路交通安全局(NHTSA)は18日、米電気自動車(EV)大手テスラの運転支援システムの欠陥により死亡事故につながった可能性があるとして、調査を始めたと発表した。

 システムの搭載車種は米国内の約240万台に上る。

 2020〜24年型のスポーツ用多目的車(SUV)「モデルY」などに搭載された運転支援システムの欠陥により、計4件の事故が発生した可能性があるという。うち1件ではテスラ車にはねられた歩行者が亡くなった。

 テスラの運転支援システムは自動で車線を変更したり、車間距離を維持したりする機能を備えている。だが霧が発生するなど視界の悪い状況で、システムが正常に動かなかった可能性があるとNHTSAは指摘している。約240万台は、これまでにテスラが米国で販売したほぼすべてのEVに相当する規模とみられる。

 テスラは昨年12月、運転支援システムを巡り特定の状況下で事故につながるリスクがあるとして、約200万台のリコールを実施した。相次ぐトラブルによってさらに信頼性が低下する可能性がある。