アフリカ南部で数十年ぶり食糧危機、数百万人に支援必要=WFP

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[ジュネーブ 15日 ロイター] - 国連世界食糧計画(WFP)は15日、アフリカ南部で数百万人が過去数十年で最悪の食糧危機に直面しており、資金不足によりWFPの支援能力が逼迫する恐れがあると警告した。

WFPによると、前例のない干ばつを受けてレソト、マラウイ、ナミビア、ザンビア、ジンバブエの過去最多5カ国が災害宣言し、人道支援を要請した。アンゴラとモザンビークの被害も深刻で、約2100万人の子どもが栄養失調に陥っているという。

WFPのトムソン・フィリ報道官はジュネーブで記者会見し、「追加資金を受け取らなければ、数百万人がこの数十年で最悪の収穫減少期を支援なしで過ごす恐れがある」と述べた。

WFPは次の収穫期となる3月まで、最も被害の大きい7カ国の650万人以上について、食糧または現金による支援を行う方針だが、これまでに必要な3億6900万ドルのうち約2割の資金しか受け取っていないと説明。

フィリ氏は「作物は不作、家畜は死に絶え、子どもたちは1日1食でも食べられれば幸運な状態。事態は悲惨で、行動の必要性はかつてないほど明らかだ」と訴えた。