10月1日から、松屋がチャレンジングなメニューを発売している。全国発売されている「キャベツとベーコンのペペロンチーノ牛めし」、そしてガッツリ系のラーメンで知られる「ラーメン二郎」を好む人向けの“インスパイア系松郎牛めし”「ニンニク野菜 牛めし」(通称・松郎)だ。

「ペペロンチーノ牛めしは以前にもテスト販売されており、好評だったために全国発売になりました。ニンニク野菜牛めしは今回がテスト販売。一部店舗限定で販売されています。全国のジロリアン(二郎ファン)注目の商品ですが、販売は68店舗(北海道/東北3軒、関東41軒、中部7軒、近畿14軒、中国2軒、四国1軒、九州/沖縄0軒)のみ。かなりレア物です」(週刊誌グルメ記事担当記者)

 さて、実際に食べた人の反応はどうなのだろうか。Xを見てみると、とくに「松郎」の方はなかなか癖のある一品のようで……。

《しょっぱすぎwwww にんにくがどうかとか関係なく塩味が強すぎ。血管ブチ飛ぶかと思った。二郎カラメでもこんなにしょっぱくない。オススメトッピングは「単品ライス大盛り」です》

《二郎意識してんのか雑炊超えツユダクでとにかく塩っぱい。コレ、レシピミスだよな》

《松屋でコレまでハズレ引いたことないが、コレに関しては二郎系でもなんでもない》

 この通り、辛口コメントが多数投稿されているのだ。

 こうした痛烈な声は、果たして松屋に届いているのだろうか。株式会社松屋フーズホールディングスの広報に尋ねてみると、神妙な声色でこう答える。

「(『松郎』への辛辣な声は)把握しております……。Xでの『しょっぱい』という意見も見ております。

『松郎』は現在テスト販売なので、店舗限定となっております。今回の二郎系のものも、お客様からご好評いただければ全店舗販売となるんですが、これで“ちょっと……”とお客様に思われてしまって売上が悪いと、今後は出て来づらくなります」

 なんと、ネットの酷評にも目を通していた。しかし、続く広報のコメントからは、大手飲食チェーンとして譲れない“諦めない姿勢”が伝わってくる。

「ただ、今回は実験販売ですから、手直しして再チャレンジの可能性はあります。売れ行きはいいけど、そういう(辛辣な)声が多く届く場合は、次回の販売時に味を調整したり、タレを少なくしたりの微調整が入りますね。

 今回のテスト販売は大体2週間ほどを予定していまして、どこまで売れるか……。人気商品だと、工場で作った食材がなくなって、早めに終売することもあるんです。二郎系が好きなお客様は、松屋の味も“濃いめ・しょっぱめ”で同じ方向性なので、似ているのかなとは思うんです」

 では実際、売り上げの方はどうなのだろうか。聞いてみると、意外にも明るい回答が。

「実は、今のところかなり好調ではありまして。皆様、『これ何なんだろう』的にお召し上がりになってるのかも知れないですけど(笑)。味の調整をして、全店舗発売を実現できればいいなと思っております」

 松屋フーズホールディングスの3つの経営理念のうち、最初に来るのが「店はお客様のためにあり店は会社の姿である」だ。今回の酷評の数々も受け止めて、「お客様のために」新たな商品を作り上げてくれるのだろう。