10月のW杯アジア最終予選メンバー27人を発表した森保監督

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 日本サッカー協会は3日、千葉市内で会見を開き、W杯アジア最終予選C組のサウジアラビア戦(日本時間11日・ジッダ)とオーストラリア戦(15日・埼玉スタジアム)の2試合に臨む日本代表27人を発表した。イングランド2部リーグ・ブラックバーンのFW大橋祐紀(28)が初選出。今年7月に加入後、リーグ戦での開幕からの活躍が認められて28歳での初代表を射止めた。

 28歳の苦労人がサプライズでの代表初招集となった。湘南時代から期待を受けてきた大橋だが、度重なる故障で結果を残せず。それでも昨季は湘南で自己最多の13得点を挙げ、今季も広島で11得点。7月にブラックバーンへ移籍すると、開幕戦ゴールを含め8試合で4得点と結果を残し続けてきた。

 「彼はすでに28歳。W杯、さらにその先を見据えた時に、これまではやってこなかったことかもしれない」と森保監督。22年の東アジアE−1選手権で、横浜MのMF水沼宏太が32歳で初選出されたが、2年後のW杯を見据えた最終予選となれば異例だろう。

 その上で「若手であれ、ベテランであれ、明らかに結果を出している、存在感を発揮しているのであれば誰にでもチャンスがある」と説明。大橋の招集を通して、国内外の他の選手たちへメッセージを送った形でもある。

 9月のW杯予選・中国戦とバーレーン戦同様、27人を招集できたことも大きな要素。試合で4人がベンチ外となるが、厳しい日程でのリスク管理も含め「プラスアルファとして今後の戦力となり、さらに伸びしろのある選手も招集している」とした。

 大橋とともにDFの望月、高井、そしてU−23日本代表主将のMF藤田といった若手を含め、幅広く選手を試す“期待枠”が可能となっている。最終予選を2連勝スタートの森保ジャパン。だが、あくまで目標はW杯優勝だ。目の前の勝利と代表の進化を、貪欲に求め続ける。

 ◆大橋祐紀(おおはし・ゆうき)1996年7月27日、千葉県松戸市出身。八千代高、中大を経て19年に湘南へ加入。23年は開幕戦で自身初のハットトリックを決めるなど、リーグ戦23試合出場で13得点の活躍を見せた。24年に広島へ移籍し、エディオンピースウイング広島のこけら落としとなる開幕戦での2得点など、今季22試合出場で11得点。7月にイングランド2部リーグのブラックバーンへ移籍。8月の同リーグ開幕戦でもゴールを決めた。181センチ、76キロ。利き足は右。