維新候補幹部が偽名で対立候補事務所に出入り→出馬辞退、離党 藤田幹事長「スパイ行為考えにくい」処分なし
日本維新の会の藤田文武幹事長(43)が25日、国会内での定例会見で、次期衆院選京都4区から出馬予定だった新人の松井春樹氏(26)の事務局長をしていたボランティア男性が、偽名を使って同区選出の北神圭朗衆院議員(57)の事務所に出入りしていたとの報道について説明した。
【写真】鈴木宗男氏と押し問答となる馬場伸幸代表、藤田文武幹事長
松井氏は責任を取り立候補を辞退し、24日付で同党を離党した。藤田氏は「我々としても本当に申し訳ない気持ち。ボランティアではあるにしても、使用者責任はある」とし、馬場伸幸代表(59)が北神氏に謝罪したことを明らかにした。
23日に藤田氏と、京都維新の会代表の堀場幸子衆院議員(45)が松井氏から事情を聴いた。おおむね事実を認めたが、松井氏の小学生時代からの友人だというボランティア男性は現在音信不通。聴取ができない状態だという。藤田氏は「問題行動を起こしていた者とコンタクトが取れていないので、目的は分かりません」と困惑した。
事実調査で、松井氏がボランティア男性にスパイ行為を指示した事実はないとし「(北神陣営の)名簿を持ち出して、松井陣営が使っていたかというとそれは無いみたいです。スパイ行為のような形で潜り込ませたということは考えにくい」と釈明した。
藤田氏は「止められなかったと本人は申していますが、黙認に近い形で事態が起こってしまった。言い訳はできない」と断罪した。「(松井氏)本人から非を認めた上で(京都4区の)支部長の辞退、そして離党を自らするという申し出がありまして、受理をさせていただいた」と、現時点で処分はしない方針だ。
衆院京都4区に、維新の公認候補を擁立するかどうかについては「最速で言うと来月中には(衆院選が)行われるという報道もありますから、これについては非常に難易度が高い」と述べた。
(よろず~ニュース・杉田 康人)