日本航空(JAL)で19年にわたって活躍したボーイング777-300ERの4号機(機体記号:N3243P、元JA734J)が9月19日夜、羽田空港から売却先の米・ニューメキシコ州のロズウェルに向けて出発した。

JALの777-300ERは、2004年7月1日に初号機(機体記号:JA731J)が就航。ボーイング747型機の後を継ぐ国際線フラッグシップとして、全13機が導入された。

JA734Jは4号機にあたり、2005年7月26日にJALに引き渡され、同28日に日本に到着。翌8月から営業投入され、中長距離国際線を中心に19年にわたって運航されてきた。

一方で、今年1月24日には新たな国際線主力機となるエアバスA350-1000型機が就航。777-300ERは順次置き換えられることとなり、JA734Jが今年8月20日のシドニー発東京/羽田行きJL52便で運航を終了。777-300ERとして最初の退役機となった。総飛行時間は81,823.64時間、総サイクル数は9,223サイクルだった。

退役後のJA734Jは、機体から「JAPAN AIRLINES」の文字やロゴが消されて真っ白な姿となり、機体記号も米国籍を示す「N」に変更。離日に向けた準備が着々と進められてきた。

売却に伴うフェリー便は、JALの整備士や777の運航乗務員に見送られながら、格納庫前の212番スポットを9月19日午後11時56分に出発。翌20日午前0時15分にD滑走路から離陸した。