『源氏物語』ゆかり 新たな試み進める明石の岩屋神社

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 西暦143年創建、兵庫県の明石市に鎮座する「岩屋神社」。明石の「えべっさん」とも呼ばれ、地域に住む多くの人が集う場として親しまれています。

 そんな由緒ある神社で今、大河ドラマ『光る君へ』で「源氏物語」が注目度を増すなか、SNS映えする「光源氏のゆるキャラフォトスポット」の設置など、様々な取り組みが行われています。

岩屋神社 提供:(一社)明石観光協会
岩屋神社境内 提供:(一社)明石観光協会

 岩屋神社には、光源氏が月見をしたとされる「光源氏月見の松」があります。禰宜の藤本さんは「人々が通るところをまたぐような、門かぶりの松になっていてとても風情があります」と説明。源氏物語ブームにより訪れる人も多いといい、この松の前に設けた光源氏のゆるキャラのフォトスポットは、SNSでも人気になっているそうです。

光源氏月見の松(提供:岩屋神社)
ゆるきゃら看板(提供:岩屋神社)

 同神社は、1月の「えべっさん」などの伝統行事も大勢の人でにぎわいます。毎年夏に行われる「おしゃたか舟神事」は明石市の無形文化財にも登録されています。

1月の「初戎祭」(提供:岩屋神社)
夏の「おしゃたか舟神事」(提供:岩屋神社)

 そして、もうすぐやってくるのが秋祭りですが、「今年はそれだけではないんです」と藤本さん。じつは9月14日の土曜日にイベント「明石de月見の宴」が開催されます。

「明石de月見の宴」(提供:岩屋神社)

 月見の宴では、源氏物語をテーマにした音楽やタップダンス、演劇などオープニングパフォーマンスに加え、源氏物語をコンセプトにしたファッションショー形式の仮装コンテスト「光る君コンテスト」も行われます。一般公募による参加者が仮装し、岩屋神社の参道をランウェイとして、源氏物語の世界の住人になりきるという企画です。(参加者募集は締め切り済)

 藤本さんは「人に集まっていただいて、何かを共有することは素晴らしいと思います。今後も皆さんに喜んでもらえるような試みを行っていきたいです」と語りました。1880年を超える時を歩んできた神社で、これから刻まれる新たな歴史にも注目です。

写真中央:禰宜の藤本淳さん 左:パーソナリティの谷五郎 右:アシスタントの洲崎春花

※ラジオ関西『谷五郎の笑って暮らそう』2024年9月8日放送回より

(取材・文=洲崎春花)