やす子

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「24時間テレビ」(日本テレビ)のチャリティーマラソンで大きく株を上げたピン芸人のやす子(26)。彼女は今後、どうなるのだろうか。

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【写真】「性的な加害を想起させかねない」と炎上! 昨年の24時間テレビ「なにわ男子」の“幼少期ポスター”

 日テレ系列局の幹部局員による募金着服、旧ジャニーズ事務所(現SMILE−UP.)のタレントのメインパーソナリティー廃止、さらに台風10号の接近と問題山積だった今年の「24時間テレビ」。ところが、ふたを開けてみれば、番組全体の平均視聴率は12・5%と昨年を上回った(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)。

 しかも、瞬間最高視聴率は、やす子チャリティーマラソンのゴールを決めた9月1日午後8時45分の25・4%。番組終了時点での募金額は約4億3800万円と昨年のほぼ2倍となり、これも児童養護施設で育った彼女への“目的別募金”だった。まさにやす子様様、やす子が救った「24時間テレビ」となった。民放プロデューサーは言う。

やす子

「少なくともこれから1年、来年の『24時間テレビ』までやす子は安泰と言っていいでしょう。ひょっとすると、来年の『24時間テレビ』の顔となっているかもしれません」

 来年も走るということだろうか?

「今年は悪天候のため一般ランナーと共に走ることができませんでしたから、2年連続でチャリティーマラソンのランナーになったとしても驚きません。それよりも、彼女が走る目的となった児童養護施設を支援する企画が生まれるかもしれません。今回も『ヒロミの八王子リホーム!』では子ども食堂をリフォームしたりしていましたから、子どもの支援に関するレギュラー企画ができる可能性もあります」

 瀕死と言われた「24時間テレビ」を建て直した貢献度は、それほど大きいということか。

“いい人”になりすぎて心配

「それだけに、日テレは頭が上がらない。日テレで彼女の番組が始まってもおかしくない。もちろん日テレのみならず、他局からのオファーも増えるでしょう。一生懸命キャラでもともと高かった好感度をさらに上げたわけですから、大型番組への起用も積極的になるでしょう」

 彼女がMCを務める姿はあまり想像できないが……。

「ピンでは難しいところがあるかもしれませんが、誰かと組ませれば上手くいくかもしれません。また、これだけ好感度が上がれば、CMのオファーも殺到するでしょうね。『24時間テレビ』の前には図らずも、フワちゃんによる暴言騒動もありました。それに対して彼女は、フワちゃんを攻撃することもなく、むしろ彼女を庇った対応は見事でした。ACジャパンから、ネットへの悪質な書き込み防止するCMの出演依頼がきてもおかしくありません」

 元自衛官であることがやす子の“ウリ”でもあるが、彼女は現役の即応予備自衛官でもある。自衛隊の広報からお声がかかるかもしれない。そんな彼女に心配なのはただ一つ。

「やはりメンタルです」

 デイリー新潮は昨年11月10日に配信した「やす子がSOS…『ちょいといっぱいいっぱいで…』『いっきに泣いてしまった』業界からも心配する声」で、あまりに忙しすぎて精神的に追い詰められていた彼女の様子を報じた。

「精神的に参ってしまい《ドアに足ぶつけただけで、いっきになんか弾けて泣いてしまった》と自身のSNSに書き込み、ファンから心配されたことがありましたが、今後はさらに忙しくなるわけです。また、芸人としてあまりに“いい人”扱いされることに、疑問を持つこともあるかもしれません」

 一方、「24時間テレビ」にはそぐわないという声が上がったのが、お笑いコンビ・くりぃむしちゅー上田晋也(54)だった。

あれこそ芸風

「旧ジャニーズのタレントが担ってきたメインパーソナリティーを設けない代わりに、第3の司会者として抜擢されたのが上田でした。ところが、SNS上では《出演者へのイジりがキツイ》《バカにしてる感じがして不快》などと言う声が上がったのです」

 上田はくりぃむしちゅーではツッコミの担当だから、それが持ち味だ。それでも「24時間テレビ」では、その芸風をかなり抑えているように見えた。例えば、やす子マラソンをスタートさせるときには、こんな声をかけていた。

上田:やす子、くれぐれも無理しないようにな。責任感、強いから、最後まで走んなきゃいけないと思うだろうけど、途中でやめてもいいんだくらいの気持ちでやったほうがいいぞ。極端な話な、15分でやめてもいいんだから! いや、もうちょい走れ。でも、無理はすんな!

 言葉遣いは先輩芸人としてのものだろう。持ち上げたり落としたり、でも、心配もする。

「MCを務めるバラエティー番組『上田と女が吠える夜』(日テレ)では女性ゲストたちに遺憾なくツッコミ、スポーツ番組『Going!Sports&News』(同前)ではアスリートを持ち上げつつツッコみ、トーク番組『おしゃれイズム』(同前)ではゲストを招いたトークもできる。万能型と言っていいでしょう。それでもチャリティー番組の司会としては違和感を覚えた視聴者もいたようです。今年の『24時間テレビ』が、とりわけ番組に批判的なネット民から注目されていたということや、他の総合司会である水卜麻美アナ(37)や羽鳥慎一アナ(53)と比べられてしまうところもあったとは思いますが」

 業界としての評価も下がったのだろうか。

「あれこそ上田のスタイルであり、芸風ですからね。視聴者が鼻白む寸前で“イジり”を回避したのはさすがの腕前でした。彼を起用した制作サイドとしては、想定内のツッコミで期待通りの進行役だったと思います。業界での評価が下がることはありません」

デイリー新潮編集部