“男性差別”との批判の声が上がった、半額キャンペーンの告知ページ(牛角公式より)

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 9月2日から焼肉チェーン店『牛角』で始まったキャンペーンがネット上で物議を醸している。

【写真】「必死過ぎw」男性差別論に呆れる声も、牛角キャンペーンに向けられた賛否の声

牛角が“女性のみ半額食べ放題キャンペーン”を始めたんです。月曜から木曜まで限定で、牛角公式アプリから事前予約が必要ですが、全90品を注文できる税別3580円の牛角コースが1790円になるサービスです」(ウェブメディア編集者、以下同)

 女性にとっては大変うれしいキャンペーンに思えるが、SNS 上では、

《男性差別だ》

《女性限定なんてズルい》

 と、反発する男性ユーザーもちらほら。

一方、これらの不満に対して女性側からは、

《文句を言っている男性はモテない》

《別に男性が倍にするとは言ってないんだから》

 といった反論も出ている。

「そもそもこのキャンペーンは、牛角がファッションイベント『TOKYO GIRLS COLLECTION』に初出店を果たしたことを記念して催されたもの。このキャンペーンのリリースにも“食べ放題の注文量が、女性は男性に比べて少ない”というリサーチを踏まえて企画されたと書かれています。牛角側としては新規の女性客を掴むための施策だったのでしょうが、意図が伝わりづらかったのかもしれません」

拡散された“性自認女性でも可”の投稿

 そんな中、とあるユーザーの投稿が注目を集めた。

「“知人が牛角に問い合わせたところ、性自認女性でも可だそうです”といった趣旨の投稿があったんです。この投稿により“女性と言い張れば男性でも食べ放題の牛角コースが半額になる”といった言説が広まってしまいました」

 実際、SNS 上では、

《俺も一時的に女性になる!》

《女装してくる!》

 など、悪ノリとも本気とも受け取られるような意見が続出してしまうことに。

「近年はトランスジェンダーに対する認識が広まり、男性・女性という概念の境界も複雑化しています。もし、男性なのに“私は女性だと自認している”と言い張った方が牛角の半額キャンペーンを受けても、お店側がその嘘を見破ることはほぼ不可能でしょう」

“女性と名乗る男性客”の対応どうなる

 ネットを騒がすこのキャンペーンについて牛角側はどのように受け止めているのか。運営会社に問い合わせてみた。

「今回の企画は新規顧客を目的としたキャンペーンで、弊社としましては性差別を意図して行ったものではありません。今回の企画に対し、ネット上での様々なご意見が出ていることは把握しておりますが、貴重なご意見として参考とさせていただいております」

 続けて、女性と言って半額キャンペーンを享受しようとする男性客の可能性については、

「イレギュラーな利用を明言すると悪用してしまう方もいらっしゃると思います。想定外のケースは様々あるかと思いますので、各店舗ごと適宜対応させていただきます」

 との回答だった。

 お客を喜ばせるための企画が、思わぬ論争を引き起こしてしまった。