【永野 彰一】なぜ「広島の島」の一軒家を「5万円」で購入できたのか?少ない元手の「島投資」で圧倒的なビジネスチャンスを生む

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「首都圏や都会から島への移住がブームになっている」「テレワークが拡大して、島がワーケーションの候補地に選ばれている」といった理由から、いま「島の物件」に注目が集まっている。

そんな「島」の持つポテンシャルにいち早く気がついたのが、『一生お金に困らない島投資の始め方』を出版したばかりの永野彰一氏。前編記事〈僕が「広島の島」の一軒家を「5万円」で購入したワケ…2か月で元が取れる「島投資」、あとは利益を生み続けるだけ〉では彼が「島投資」の第一歩として購入した広島・江田島の物件について、投資の理由を明らかにした。

つづく本稿では、そもそもこの物件をなぜ5万円で購入できたのか?購入した家をどう活用していくのか?など、包み隠さずお伝えする。

家の「販売価格」のカラクリ

販売価格100万円の一軒家が、どんな理由で5万円まで値下げできたのか、不思議に思う人も多いのではないでしょうか。

僕が家投資のために一軒家などを買う際には、ごく普通にやっていることですが、初めて家を買う人にとっては、まったく想像できないことかもしれません。

最初に確認しておきたいのは、販売価格の100万円という値段には、明確なエビデンス(客観的な根拠)がない……ということです。

販売価格とは、立地や築年数、部屋数などから算出した金額ではなく、売り主が「このくらいで売れたらいいな」と考えて決めた希望小売価格であり、言い値にすぎません。

販売価格からわかることは、売り主の希望の金額だけで、その物件が100万円の価値があることを示しているわけではないのです。

なぜ一軒家を「5万円」で入手できたのか?

売買交渉の際には、そうした考え方を前提にして臨むことが大切ですが、最も大事なポイントは、実際に現地に足を運んで、自分の目で物件を見て、疑問点や不安があれば、不動産会社や売り主にしっかりと確認しておくことです。

不動産会社や売り主は、交渉成立後のクレームや揉め事を極端に嫌います。

あれこれと難癖をつけられて、面倒な対応に追われたり、最悪の場合は訴訟を起こされることもありますから、できるだけトラブルは避けたいというのが本音です。

現地に行って、物件をきちんと確認している人であれば、クレームが発生する可能性が低いと受け取ってくれるため、ダメ元で5万円の指値をしても、相手の反感を買うようなことはありません。

その後、100万円で物件を買う人が現れなければ、「クレームもなさそうだから、5万円でもいいかな……」という結論に着地するのです。

こうした関係ができると、次の物件を引き寄せることにもつながります。

まずは現地に飛んで自分の目で物件を確かめ、相手の懐に飛び込んで、誠実に対応していくこと肝心です。

購入した家を活用して「島投資」を展開するビジョン

僕は5万円で手に入れた江田島の一軒家を、賃貸住宅として貸し出すだけで終わらせるつもりはありません。

この物件をベースにして、賃貸住宅ゾーンのエリア拡大を考えています。

これまでに何度も周辺の聞き込み調査をしていますが、近所の年配のご婦人たちから、「こんな家もあるよ」とか、「ここなら安く売ってくれるはず」という情報をたくさん仕入れているので、近隣の物件をできるだけ安く買い集めることによって、4〜5世帯は住めるようなエリアを作りたいと考えて計画を進めています。

この周辺には、広い土地がありますが、クルマを停められるようなスペースがなく、一帯は駐車禁止になっています。

島に限らず、地方で生活する人にとってクルマは生活必需品ですから、土地を手に入れて駐車場を作り、賃貸契約者のニーズに応えられるような環境整備も視野に入れています。

その一方で、せっかく江田島に物件を持ったのですから、江田島市役所や商工会に挨拶に出向いて、ビジネスの相談をしたいと思っています。

僕は全国のどこであっても、その地域で物件を手に入れたら、役所や商工会に顔を出して、地元のニーズや課題、今後の動向などについて話を聞くようにしています。

単なる通りすがりの相談者ではなく、地元に拠点を構えてビジネスを検討している者であれば、相手の真剣さが違います。

こうした機会を作ることによって、ビジネスの新たなチャンスが生まれることを、経験として学んでいるのです。

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