Metaがほぼ予告なしでInstagramやFacebook向けARフィルターを開発・配布できる「Meta Spark」の閉鎖を発表、クリエイターからは苦情が殺到
InstagramやFacebook向けのARフィルターを開発・配布できる「Meta Spark」向けのサードパーティーツールおよびコンテンツプラットフォームが、2025年1月14日以降利用できなくなるとMetaが発表しました。
A Meta Spark Update
https://spark.meta.com/blog/meta-spark-announcement/
Creators are angered by Meta’s Spark AR shutdown, saying they’ll be out of work with little notice
Meta is ending support for custom face filters in its apps
https://www.theverge.com/2024/8/27/24229643/meta-spark-ar-effects-face-filters-shutdown-tiktok-snapchat
Meta is shutting down Spark AR effects platform
https://www.neowin.net/news/meta-is-shutting-down-spark-ar-effects-platform/
Meta Sparkは2017年にリリースされたARフィルターの開発・配布プラットフォームで、当時まだARコンテンツが比較的目新しいものだったタイミングで、多くの消費者がARコンテンツに触れる機会を提供してくれました。Meta SparkはFacebookやInstagram向けのARフィルターに加えて、2021年にMessenger向けにもARフィルターの作成機能を拡張しています。当時、Metaは「190か国以上で60万人以上のクリエイターがMeta Sparkを使ってARフィルターを作成しています」と発表していました。
現地時間の2024年8月27日、Metaが「徹底的な評価の結果、2025年1月14日(火)をもってMeta Sparkのサードパーティーツールおよびコンテンツプラットフォームを閉鎖することを決定しました」と発表しました。これにより、2025年1月14日以降はサードパーティーによって作成されたARフィルターが利用できなくなります。ただし、Metaが開発・配布しているARフィルターは引き続きInstagramやFacebookといったアプリで利用可能です。
MetaはMeta Sparkの終了について、「Meta Sparkの歩みに関わってくださったクリエイター、企業、その他の主要な関係者コミュニティに深く感謝しています。7年前にこのプラットフォームを立ち上げた時、ARを取り入れた体験はほとんどの消費者にとって新しいものでした。それ以来、ARクリエイターコミュニティの想像力、革新性、創造性によりMetaのプラットフォーム全体で何億人もの人々にARが浸透してきました。この決定は、消費者とビジネスカスタマーの将来のニーズに最もよく応えられると思われる製品を優先するという、当社のより大規模な取り組みの一環です。当社は、この移行を可能な限りスムーズに行えるよう尽力しています」と言及しています。
また、Meta Sparkの終了に際してユーザー向けにFAQを公開しており、具体的にはMeta Spark Studio、Meta Spark Player、Meta Spark Hubのサービスが終了することになることが明かされています。
Important update for Meta Spark users
https://spark.meta.com/learn/FAQ/Meta-spark-update/
これに対してFacebook上のMeta Sparkコミュニティでは、混乱の声が広がっています。あるユーザーは「Meta Sparkが終了すると聞いて本当に心が痛みます。このプラットフォームは私の旅の不可欠な部分であり、素晴らしいキャリアの機会を与えてくれたことに深く感謝しています」とコメントし、Meta Sparkへの感謝をつづっていますが、別のユーザーは「本当に混乱しています。Meta Sparkが消えるということは、ほとんどのフィルターがInstagramから消えるということでしょうか?フィルターはInstagramの大きな部分だと感じていて、それなしではとても奇妙に感じます……。デフォルトのフィルターはただ使うのが楽しくないもので、個々のクリエイターほどユーザーの個性を捉えることができません。それでMetaは別のプログラムを導入するのでしょうか?」とコメントしています。他にも、「これは馬鹿げています!Metaが所有するARエフェクトを使用しているユーザーを想像できますか?みんながサードパーティー製のARフィルターを使っています。特にLUTとレタッチのもの。MetaはInstagramのストーリーズを殺すつもりのようです」とMetaの決断がInstagramの衰退につながるという指摘もありました。
なお、Metaは2024年9月25日にMeta Connect 2024を開催予定となっており、この中でMeta Spark終了に関する詳細が発表される可能性があります。