8月27日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、中国の軍用機による初の領空侵犯について意見を交わした。 

NHKの国際放送の問題で日本が中国に警戒モードのなか…… 

防衛省は8月26日、中国軍の情報収集機「Y9」1機が同日午前11時29分から約2分間、長崎県・男女群島沖の領空を侵犯したため、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したと発表した。防衛省が中国の軍用機による領空侵犯を確認し、公表するのは初めて。 

Y9が領空侵犯する前に、空自の戦闘機が緊急発進して、Y9に対し領空に接近しすぎていると通告した。だが、そのまま領空に侵入したため、退去するように警告した。 

(寺島アナ)「中国の軍用機による領空の侵犯が初確認されたということですが、田中さん、これは由々しき事態ですね」

(田中氏)「前代未聞といいますか、中国側のこういった動きというのは、一説には“中国軍のなかに日本に対して強気に出なければいけない”と言われている風潮があると言われていますから。こういったことが常態化するとは考えにくいですが、何が起こるか分かりませんからね。不思議なことにNHKの国際放送の問題とか、それに対して日本国内の世論が中国に対して警戒モードになっている中でこのような動きがあるということも無縁には思えない気がしますよね」

(寺島アナ)「そうですよね」

(田中氏)「あまりこういうことを言いすぎると“陰謀だ!”と言う人もいますけど、実際に“諜報活動みたいなものを民間が協力するように”っていう中国の『国家情報法』とかありますからね。そういった存在も考えれば、こういった軍の行動も、ただの跳ねあがりがやったとは思えない節もあるので要警戒ですよね」 

(寺島アナ)「日本国全体を慌てさせるような、揺さぶりをかけているんじゃないか? といかね」

(田中氏)「ちょうど今は自民党が総裁選やっていますから、政治的な空白っぽい状況になっているじゃないですか。そういったことを考えると、非常に嫌ですよね。林官房長官も“遺憾砲”ばっかりやってないで、今後何度かこれを繰り返すような、中国のサラミ戦術ってあるじゃないですか?」

(寺島アナ)「ありますね。薄く薄く近づいてくる、っていうね」

(田中氏)「結局、尖閣諸島の領海だって何回も何回も侵犯して、常態化はしてないけどそれに近い状況になってしまっているわけですよね? それが今度は領空でこういったことが続くことになれば、これは本当にまずいと思いますよ」

〈出典〉 

中国軍機が初の領空侵犯、長崎・男女群島沖で約2分間…空自の戦闘機がスクランブルし警告 |読売新聞 (https://www.yomiuri.co.jp/politics/20240826-OYT1T50163/)