オンラインモール「Temu」や「拼多多(Pinduoduo)」の運営で知られるPDDホールディングスによる2024年第2四半期決算(未監査)の発表で、収益が前年比86%増、利益が前年比156%増と好調だったことがわかりました。ただし、伸び率は以前より下がっており、経営陣は競争激化のため「この数字は持続可能なものではなく、収益の低下は避けられない」と述べ、プラットフォームの信頼性や安全性向上に投資する方針を明らかにしています。

PDD Holdings Announces Second Quarter 2024 Unaudited Financial Results

https://investor.pddholdings.com/static-files/fd51ce6f-19eb-4ec7-a505-0bfe3bf30fb8

Temu Owner PDD’s Sales Disappoint After Global Expansion Slows - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-08-26/temu-owner-pdd-s-sales-disappoint-after-global-expansion-slows

Temu: High Revenue Growth Not Sustainable Amid Competition

https://www.pymnts.com/news/ecommerce/2024/temu-high-revenue-growth-not-sustainable-amid-ecommerce-competition/

決算発表資料によると、PDDホールディングスの2024年第2四半期の総収益は970億5950万元(約1兆9710億円)で、前年同期の522億8070万元(約1兆620億円)から86%増加しました。

また、営業利益は325億6450万元(約6610億円)で、前年同期の127億1880万元(約2580億円)から倍以上の156%増となりました。

この数字について、PDDホールディングスの共同CEO兼会長を務める陳磊(チェン・ライ)氏は「過去数四半期の着実な成果に勇気づけられる一方、多くの課題が待ち構えています。我々は質の高い成長と持続可能なエコシステムの構築に取り組んでいます。我々は、プラットフォームの信頼と安全性の改善に多額の投資を行い、質の高い出店者を支援し、商業エコシステムを絶え間なく改善していきます。我々は、短期的な損失と収益性の低下を受け入れる用意があります」と述べました。

共同CEOの趙佳臻(シャオ・ジアチェン)氏も「我々は質の高い小売業者が繁盛するような、健全で持続可能なエコシステムの構築に取り組んでいます。質の高い業者を助け、質の低い業者には徹底的な対処を行います」と述べました。

また、財務担当バイスプレジデントの劉珺氏は「前四半期の売上成長率は前期比で鈍化しました。今後の見通しとして、金融危機の激化により、売上高の伸びの圧迫は避けられません。一方で引き続き投資を行っていくことになるので、収益性に影響が出る可能性が高いです」と説明しています。

なお、Temuは同じオンラインモールであるSHEINとの訴訟合戦に直面しており、その影響も気になるところです。

通販大手のSHEINがライバルのTemuを著作権侵害で提訴 - GIGAZINE