IGT規格対応「フレームテーブル」にシンクをセット!キャンプキッチンが超充実するぞ
【アウトドア銘品図鑑】
IGT規格対応のテーブルが売れてます。
スノーピーク「IGT アイアングリルテーブル」シリーズは、ほしいサイズのフレームと脚を選び、天板やバーナーなど好きなオプションを組み込んで自分だけのテーブルを作るというカスタム好きにはたまらないシステム。
組み込むオプションは基本サイズが決まっていてフレームに載せるだけと簡単だし、息の長いシステムだけに種類だって豊富なんです。つまり、基本サイズを意識したフレームであれば、本家IGTフレームでなくても組み込める!
本家フレームを選ぶのが筋かもしれませんが、色や素材など他の選択肢もほしいキャンパーにとって他社製IGT規格対応テーブルはやっぱりありがたい。
長野を拠点にシンプルで剛性の高いプロダクトを開発している「37CAMP」も早くからIGT規格に注目したメーカーのひとつ。
なかでも「フレームテーブル」(テーブルセット:6万6000円、天板なし:5万5000円)は、フレームも脚もアルミ合金(A6061)削り出しというギア好きの心を揺さぶる設計です。
少々値が張りますがバイクへの積載も可能だと話題のこのテーブル。6月にはオプション「ユニットシンク」(1ユニット:3万6300円、1.5ユニット:3万7400円)が登場しました。
組み合わせたら世界が変わるかも?
■コンパクト収納は正義
本家のIGTフレームは優秀なんですが、小さく収納できないのが残念なところ。その点「フレームテーブル」ではφ10×40cmほどになるのでバイクの荷台に載せられます。
▲テーブルセットの中身はフレーム&脚、組み立て用ネジ、ランタンシャフト、トップ(天板)6枚
パーツが細かいので、フレームと脚をくるっと丸めてから収納バッグに入れるという日本ブランドらしい細やかな心遣いが垣間見えます。
▲付属のネジでフレームを組み立てる
組み立てはネジで。フレームのどちら側からネジを取り付けるかイメージしておくのがコツといえばコツでしょう。
ちなみにネジは大きめの頭が付いていて力を込めても指先が痛くなることはありません。
▲細部へのこだわりがスゴイ
アルミ合金(A6061)削り出しのフレームは、ただネジ山をあけるだけではなく、グラつくことが無いよう成形されています。組み合わせると隙間なくピタッと合わさる。これが気持ちいい! もちろんバリなんてありません。
▲805×430×H320mm、フレーム重量約2kg
脚と天板を取り付けたら完成。IGT規格のど定番、3ユニット分です。
スノーピーク「シェルフコンテナ」愛用者なら、別売「ブリッジステイ」を使って「シェルフコンテナ」と接続してもいいんです。
ちなみに脚は地面にあわせて微調整でき、がたつきを抑えられます。こんな小技がうれしい。
▲5ユニットのテーブル(※5ユニットテーブルは9月中の発売開始を予定。製品版は仕様が一部異なる場合あり)
じつは37CAMPでは本家にもない5ユニットのワイドなテーブルも発売を予定しています。
こちらは長辺フレームが分割しませんが、その分、組み立てが楽になっています。作業スペースを確保できるのでクルマ移動であれば5ユニットを待ってもいいかも。
■話題のシンクは電動ポンプ付き
ここから自分好みにカスタムしていきます。
まずは37CAMPの新作「ユニットシンク」を取り付けました。
▲1ユニットの「ユニットシンク」と「フレームテーブル」付属のランタンシャフトを装着
天板はハーフユニットなので2枚取り外して「ユニットシンク」に交換。試しにゼインアーツのバーナーデッキを載せたらこれもうまくはまりました。1〜2人のキャンプには十分すぎます。
▲5ユニットのテーブルには1.5ユニットの「ユニットシンク」をセット。ランタンハンガーは他社製をクランプで取り付けた
「ユニットシンク」には1.5ユニットモデルもあります。3ユニットモデルの「フレームテーブル」だと天板の半分を占拠しちゃいますが、5ユニットのテーブルであればこの通り。ちゃんと作業スペースを確保できるんです。このフレームのサイズ感、イイ。
「ユニットシンク」には給水タンク、排水受けが付属していないので手持ちのふたつのバケツを給水用と排水用に用意しました。給水用バケツには蛇口の下のホースを差し込みます。
蛇口の上にあるボタンを押すと勝手に水をくみ上げてくれる! ボタンを押し続ける必要がないのはめっちゃ楽。
蛇口まで高さがあるので縦型ケトルを斜めにせず水をくめるのもストレスがありません。
▲PVDコーティングで水が滞ることなく流れ落ちる
排水はもうひとつのバケツで受け止めます。最終的にバケツにたまった排水を自分で処理するので、ひどい汚れ物は炊事場に持ち込むほうがいいかも。
とはいえジャグよりも扱いやすいし、シンクの栓を閉めておけば粗熱を取ったりフルーツを冷やしたりなんてことにも重宝します。
ちなみに「ユニットシンク」の大きさの違いはこんな感じ。
▲1ユニット
▲1.5ユニット
1ユニットは1〜2人用クッカー向きで、マルチグリドルだと大きくはみ出て洗うのは厳しい。一方、1.5ユニットもはみ出ますが、ギリギリシンク内で洗えます。
今回は手持ちの「タフまる」や「ST-310」を用意しましたが、「フラットバーナー」を組み込んで風防を付けるのも使いやすそうだし、天板のかわりに「メッシュトレー」にして食器置き場にするのもいいかも。「フレームテーブル」を前にすると夢が広がります。
いろいろなメーカーが参入しているIGT規格テーブル。本家にはない意欲的なフレームやオプションが増えるのは大歓迎です!
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<取材・文/大森弘恵 撮影協力/37CAMP>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。X
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