痛恨のPK失敗で肩を落とすテリー(左) photo/Getty Images

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2007-08シーズンのチャンピオンズリーグ決勝では、サッカー史に残るであろうPK戦のドラマが起きた。

マンチェスター・ユナイテッドVSチェルシーのイングランド対決となった決勝は、1-1のままPK戦へ突入。マンUは3人目を担当したFWクリスティアーノ・ロナウドが失敗するのだが、このPKを止めたチェルシーの守護神がペトル・チェフだ。

チェフはロナウドのキックを読み、ややコースの甘かったロナウドのキックを弾き出してみせた。チェルシーの方は4人が連続して成功し、5人目のキッカーにはジョン・テリーが登場。ここでドラマが起きた。テリーがキックの瞬間に足を滑らせ、ボールはポストに直撃して外れてしまったのだ。



英『FourFourTwo』にて、チェフはテリーが蹴った瞬間に勝ったと思ったと振り返っている。

「最後にジョン(テリー)が蹴って、エドウィン(ファン・デル・サール)がボールとは逆の方向に飛んだのを見た時、飛び上がりかけたよ。それがボールはポストに当たって、何が起きたのか理解するのに数秒かかった」

GKのチェフは、味方が蹴る時はゴールから離れたところで待機している。そのため横からの角度でテリーのキックを見ることになり、テリーが蹴った瞬間に勝ったと思ったようだ。

まさかテリーがあそこで足を滑らせ、しかもそのボールがポストに当たるとは予想外すぎる展開だった。あの劇的すぎる展開は、CLの歴史に刻まれるものだろう。結局PK戦を制したのはマンUで、チェルシーのCL制覇はあと僅かのところで叶わなかった。