建築士が語る「住み心地のよい家」の3つのポイント

写真拡大

家にいることに幸せを感じたり、住まいのおかげで日々が充実するように、住み心地のよい家は人生を豊かにしてくれる。でも、「好みの家」について言葉で説明するのは案外むずかしい。どうすれば、自分らしく生きられる家、居心地のよい住まいをつくることができるのか。

■建築士が語る「住みやすい家」の絶対条件

『40代からの住まいリセット術: 人生が変わる家、3つの法則』(水越美枝子著、三笠書房刊)では、新築・リフォーム実績130件以上の一級建築士の水越美枝子氏が、自分らしく住まう家をつくるための自分でできる住まいリセットの方法を紹介する。

住み心地のよい家の条件は大きく分けて2つある。1つ目は機能性。使い勝手がいい、片付いている家だ。2つ目は、精神性。住む人の目に映る心地よさ、つまりインテリア的要素だ。雰囲気があって、のんびりくつろげる家は、心に充足感をもたらしてくれる。インテリアが自分の趣味・嗜好に合わせてコーディネートされているか否かで、住まいへの満足度は大きく変わってくる。

機能性と精神性の充実した住み心地よい家を実現させるための3つのポイントが「短い動線」「適材適所の収納」「自分らしいインテリア」だ。これらの3つは、どれかひとつが欠けても住み心地のよい家にはならない。

動線を調整し、間取りのねじれをただすと、生活の中で無駄な動きが減り、時間の効率がよくなるというメリットがある。そして、動線上の最適な場所に収納を設けることで、片付けを意識しなくても、自然に片付き、散らからなくなるというもう一つのメリットが生まれる。動線と収納が整うと、雑多なものに視線を奪われることがないため、インテリア全体を上手にまとめることができるようになる。インテリア上手になるには、まず自分の好みやスタイルや基本的なことを理解すること。最終的には自分自身が心地いいと思うインテリアを自由につくっていくのがよい。

家づくりの真の目的は、住む人が幸せになることだと水越氏は述べる。住まいを考えることは、これから十年後、二十年後、どんな家でどんなふうに暮らしていきたいのかを考え、自分を見つめ直すことにもつながる。自分を居心地のよい家づくりに取り組み、40代以降の人生も豊かにしてはどうだろう。

(T・N/新刊JP編集部)

【関連記事】

読書が仕事に活きるとき。本を読むことの意義と楽しみとは
仕事の中で得られる「体験」が会社を変える