ものを持たない暮らしをするためには、ものを厳選していくことも大切。ここでは、ミニマルな暮らしにまつわる著作が多数ある、カナダ在住のブロガー筆子さん(現在60代)の、以前は買っていたけれど今は必要なくなった5つのものをご紹介します。

1:必要“以上”の洋服

若い頃は毎年のように服を買っていましたが、今は定番を決めて、1着、だめになったら買い替えています。したがって、めったに服は買いません。

私の定番は、通年で綿のトップスにレギンスです。寒いときはこの上にパーカーやアウターを重ねて調整。去年、娘のお下がりのレギンスやTシャツを何枚かもらったので、当分買わなくてすみそうです。

ふだんのスタイルを決めて、バリエーションを増やさない方が管理がラクで、手もちの服をしっかり着ることができます。靴やバッグも定番を使いきるようにしています。

2:化粧品・パーソナルケア商品

化粧すること自体をやめたので、化粧品はいっさい買わなくなりました。髪もふだんはお湯で洗い、汚れがひどいときだけ石けんを使うので、シャンプーやボディシャンプーも買いません。

化粧品やシャンプーの使用をやめたのは、必要性をあまり感じなかったから。実際、こうしたパーソナルケア商品を使わなくても、肌にトラブルはありません。

化粧品を使わなくなったので、入れ物であるポーチも買う必要がなくなりました。自分の肌に「最適な商品」を求めて、リサーチしたり、スーパーの棚の前で迷ったり、あれこれ買って試したりしなくてすむので時間もできました。

3:紙の本

本も買わなくなったものの1つです。とくに紙の本はよほどの事情がない限り買いません。

私は読書が好きで、読んでいない本が家にあるのに、おもしろそうな本があると、どんどん買ってしまう方でした。その結果、積読本が増えて、買った本を読んでいない状況がストレスに。本棚からあふれた本が、そのへんに積み上がって、見た目もよくありませんでした。

読まない本をどっさり処分して以後、本の買い方を根本的に改め、読み終わったら次に読む本を1冊だけ買う方式に変更。それでも、紙の本だとかさばるので、2014年6月にアメリカのAmazonでKindleを購入し、それからは電子書籍で読書を楽しんでいます。

4:文房具 

子どもの頃から文房具が好きで、長年、家にはストックがたくさん。しかし、店で新商品や便利そうな商品を見つけると気軽に買う生活を続けていました。

文房具はひとつひとつの値段は高くないし、小さいからそんなに場所もとらない…そう思っていましたが、不用品を大々的に捨てたとき、使っていない文房具や使いかけの事務用品がたくさん出てきてうんざりしました。

このとき、大いに反省して、今は必要にならない限り文房具は買いません。一時期は、家に置くボールペンを1本にするほど。

持っている文房具をちゃんと使うことを心がけています。ノートやボールペンを使いきることができると本当に気分がよく、自己肯定感もあがります。

5:キャラクターグッズ

かわいい雑貨が好きで、よく買っていましたが、オモチャっぽいものやファンシー雑貨と呼ばれるのはまったく買いません。「入れものがかわいい」といった理由でなにかを買うこともありません。

雑貨そのものをあまり買わなくなりましたが、必要があって買うときは、かわいさより利便性を重視しています。

かわいいものを買う年齢ではなくなったというのもありますが、キャラクター雑貨は主張が強く、デザイン重視のせいか使いにくいものが多いので選ばないのです。キャラクターグッズのおまけにひかれて雑誌を買うことも、14年前に使いこなせない付録を買った体験をしてからきっぱりやめました。

長年持っている小ぶりのペンギンのぬいぐるみ4体(娘のお下がり)とサザエさんのソフトビニールの貯金箱が、私の「かわいいもの部門」のメンバーです。

以上、私が買わなくなったものを紹介しました。買わなくなったいちばんの理由は、「ミニマルに暮らす」ことにしたからですが、ものの管理に時間やエネルギーを取られないのでとても快適です。ものを家に入れなくなった代わりに、心のゆとりと自由を手に入れました。