人気ファッションスタイリストの山本あきこさんが、着る服に迷いがでる40代50代に、手持ち服を生かすコツを実例でご紹介。「万能サポート服」というユニクロやGU、無印良品のアイテムをプラスし、今のその人に似合う着こなしをご提案します。紹介するのは、ボーダートップスを部屋着から大人きれいめにする「縁の下のワイドパンツ」です。

お悩み服:緑のボーダーカットソー

「遊び心があるかも、と気に入って買ったグリーンのボーダーカットソーですが、デニムと合わせる以外のコーディネートが思いつかなくて。しかもこれだと私にはちょっとカジュアル過ぎてしまう気がして悩んでいます。もっとすてきな着こなしがあれば知りたいです!」(Yさん)

【コーデ写真】キレイ&上品に大変身!

グリーンのボーダーカットソー、爽やかでいいですよね。そしてボーダートップスにデニムは永遠の定番スタイル! こちらのコーディネートもすてきですが、合わせるものを変えればもう少しキレイめな着こなしも可能です。早速やっていきましょう。

悩みを解決するアイテム:縁の下のワイドパンツ

今回の「万能サポート服」はズバリ、「縁の下のワイドパンツ」です。

今、幅広い世代に流行中のワイドパンツ。ボトムスをこれにするだけで全身が一気にキレイめに見える超・便利アイテムです。

さらに、ワイドなシルエットは脚の形を拾わず、全身をすらりと見せてくれますし、タック入りデザインならお腹回りも腰回りもすっきり見え。その上ベルトループつきならお腹周りから目線を外してくれる効果もあるので、体型が気になる40代、50代にはとくにおすすめ!

今回はGUのパンツを使っていますが、リネン混の素材は軽く通気性もよいので春夏シーズンにぴったり。「ベージュカラー」はかっちりし過ぎず、適度なカジュアル感があるので、「普段はデニムスタイルが多い」という大人カジュアル派のみなさんも取り入れやすいアイテムだと思います。

ワイドパンツはちょっとのウエストインがカギ!

さて、実際に「縁の下のワイドパンツ」を使ったコーディネートはこちらです。ボトムをデニムからワイドパンツに変えただけで、かなりキレイめ、かつ上品な雰囲気になっているのではないかと思います。

着こなしのポイントは、カットソーの裾を「真ん中だけほんのちょっとパンツにウエストイン」していること。もうこれは、真ん中だけちょっとでOKです! 全部入れてしまうとシルエットもモタつきますし、腰のラインが出てしまって気恥ずかしい…なんてこともありますが、これなら後ろの裾は出しっぱなしでヒップラインもカバーできますので、気軽にできるかと思います。

アクセサリーと足元の肌見せでおしゃれ感をプラス

また、今回大切なのは「アクセサリー」。Tシャツやカットソーなど、家でも着られるようならくちんアイテム、カジュアルアイテムをおしゃれに着こなしたいと思ったら、アクセサリーは必須です。今回は大ぶりのバングルやネックレス、ピアスを追加しています。これらをゴールドで揃えるだけで、一気に華やかでよそゆきのおしゃれ感が出せます。

さらに足元! スニーカーは歩きやすいし、かわいいし、私も大好きなのですが、今回は「ボーダーカットソー」がかなりカジュアルなアイテムなので、カットソー以外はなるべくキレイめなアイテムを選ぶように。足の甲部分が見えるヌーディなサンダルを合わせることで、全身が軽く、バランスよく見えるんです。

さらに色にも注目! Yさんはとても明るく元気な印象を受けたので、サンダルはあえてグリーンと対比になるようなオレンジを選んでメリハリをつけました。

「サンダルは歩きにくいかも」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、大切なのは「甲が見えること」なので、ローヒール、太ヒールの歩きやすいもので構いません。

「ベージュのワイドパンツにウエストインなんて無理! と思っていましたが、前をちょっと入れるくらいならやりやすいし、比べるとインした方が全身のバランスがよくなっていてびっくりしました。キレイめな着こなしも新鮮なので、これからやってみます」(Yさん)

「カジュアルアイテムは、それ以外をキレイめに」は、大人カジュアルのひとつの鉄則なので、ぜひ意識してみてください。それではまた次回!

※ 紹介したアイテムは、すべて著者自身で購入した私物です。店舗への問い合わせはご遠慮ください

※ 紹介した商品は、取材時に各店舗で販売されていたものです。店舗により価格や取扱商品は異なります。仕入れ状況によって同じ商品がない場合や、既に販売終了している可能性もありますので、ご了承ください