生活に必要なものを477個に絞り、2LDKのマンションに親子3人で暮らしているオノチャンさん。Instagramのフォロワーは7.5万人。YouTubeもチャンネル登録者数約1.3万人と、子育て世代のミニマリストとして注目を浴びています。もともと浪費家で1回の買い物で2万円、多いときは10万円ほど使ってしまうことも多かったというオノチャンさん。自分のなかの「見栄」と「もの」の手放し方を聞きました。また、お子さんのものの持ち方についても伺いました。

必要ないものの根源にあった「こういう風に見られたい」願望

自分の物欲はすさまじかったというオノチャンさん。でも徐々に身の回りの持ち物を整理していくうちに、頭の中も整理され、「私の場合、ものを捨てるいちばんのコツは、見栄を捨てることだ!」という、気づきにいたったそう。

【写真】子どものオモチャ箱

その見栄をさらに具体的に突きつめ、目の前のものへ落とし込んでいくと、

・なんとなく買った紙の本やCD

・雑貨類

・洋服

の3つの比重が大きいと感じたのだそう。

「なかでもいちばん、見栄で買っていたのは『洋服』でした。今、充分着られる服があるし、自分に似合う服は限られているのに、つい目移りしてしまって。“ステキな人と思われたい”という願いもあったかも。隙間時間にショッピングセンターなどに出かけると、深く考えずに洋服や小物を買っていました。もちろん私のものだけではなく、子ども達の服や雑貨類もちょこちょこと。それも見栄の消費なんだなと気づいてからは、着ないものは手放し、その季節ごとに着る服を決めるように。今では、年間13着程度の洋服だけで過ごしています。

また、流行についていこうと、なんとなく買っていた紙の本やCDも、本当に必要なコンテンツや情報だけがあればいいかなと気づいたら、ムダに買わないようになりました」

毎月5〜10万円の節約にも成功!

こうして「見栄をはらなくていい」、「がんばってものを買わなくても大丈夫」と、自身のマインドを整えていった結果、家計にも大きな変化が!

「なにも考えずに買い物をしていた頃に比べると、月に5〜10万円の節約になりました。とくに無理して節約していたわけではなく、自分のなかで『買わないもの』の基準を明確にしたことで、浪費も減った…という、うれしい結果に!」

子ども達にも自分の持ちものについて考える習慣をつける

とはいえ2人のお子さんは小学生で、いろんなものに興味を示す時期。また学用品を含めて、ものが必要な年齢でもあります。子どもの持ちものはあくまでも子ども自身に選択肢があり、無理に手放すようにしいているわけではないそうですが、「いるもの・いらないもの」の区別は、子ども達の成長に合わせて、このようなステップを踏んでいったそう。

・子ども達が3歳以下ぐらいの頃は、親(オノチャンさん)が主体的に整理整頓する

・ある程度好みが出てきたら「大切にしたいものを入れる」大きな箱を渡す

・箱に入りきらなかったものは手放す

・欲しいものが出てきたら、考えるように促す

「今は小学生になった子ども達ですが、4歳を過ぎたあたりから、大きな箱を渡しました。おもちゃも増えてくる頃ですから、『このなかに、自分の好きなものを入れてね』、『大事なものからこの箱に入れて、入るだけにしよう』と。そうしたら子ども達も、使い終わったものや彼らの中で役目が終わったものを自然と手放せるようになりました」

ある程度の“捨て習慣”がベースにできた上で、今はこんな会話が交わされることが多いとか。

「欲しいものが出てきたときは、とくに買ってあげないこともないし否定はしません。本当に必要なら、誕生日、クリスマスなど、特別なイベントと絡ませて買ったり。だからそこまでおねだりをされることは多くはないかなと思います。ただし小学生なので、その場の気持ちやノリで、オモチャを欲しがることもあります。そういうときは、過去に手放したものと似たようなものを欲しがったときにだけ『同じようなもの、持ってなかった?』、『似たやつ、すぐいらないって言ってたよね』と伝えます。一度手放したものなのでそこまで執着なく、いらないことに気づくことが多いです。“買う&片づける”をセットとして捉え、考える時間をもってもらうようにしています」

自分自身の片づけのコツ&マイルールをつくりながら、子ども達とも、「欲しいものは我慢せず、でも必要なものだけ手元に置こう」という気持ちを共有することで、親子3人でスッキリ暮らしています。