更年期症状のなかでも、多くの人が悩む疲れ・だるさ。医師の高尾美穂先生も「女性ホルモンの分泌低下による自律神経の乱れが原因ですが、そもそも睡眠不足で疲れやすくなっていることが多いので、生活のリズムを整えてほしい」と警鐘を鳴らします。そこで今回は、指圧師の柳本真弓さん、矢上予防医学研究所ディレクターの矢上真理恵さんが疲れやだるさに効くツボと自力整体のコツを教えてもらいました。

体にたまった水の巡りをよくしてすっきり!【足三里】

体の中に水がたまっていると、重だるく疲れがとれない原因に。「体内の水の巡りをよくするこのツボを押すと、だるさがすっきりします。気を補って元気になる効果も」(柳本さん)

●押し方のポイント

座って両手の親指でゆっくりと押します。ツボがくぼんでいて押すと気持ちいいときは多めに、ゴリゴリして痛いときは軽めに押して。

●探し方のポイント

膝蓋骨(ひざのお皿)の上に親指を沿わせ、人差し指と中指を垂直に下ろしたときに中指の先に当たる場所。

疲れ・だるさに効く自力整体【脇伸ばし】

縮こまった背中や脇を伸ばすことで、呼吸力アップ! 「体のすみずみまで酸素が行き渡り、元気がよみがえりますよ」(矢上さん)

●両ひざをつき、両ひじと頭を床に下ろす

床に四つんばいの姿勢になる。両手を前に伸ばし、ゆっくりと息を吐きながらひじと頭を床に下ろす。

<ポイント>

手のひらは床につけ、両ひざは骨盤の幅に開く。

●両手を合わせて背中を反らせる

ひじを曲げて頭の上で両手のひらを合わせ、おでこを床につけて背中を反らせる。

<ポイント>

両手は上に。

●さらに胸を床に近づける

息を吸ってゆっくり吐きながら、合わせた両手を頭の後ろにもっていき、さらに胸を床に近づける。肩に痛みがある場合は無理のない範囲で行う。

<ポイント>

両手は頭の後ろへ。胸が下がることで脇が伸び、肩や背中のコリがほぐれるのを味わいながら行いましょう。

※ツボ押しや自力整体、漢方養生などを行う場合、妊娠中やその可能性がある方、持病のある方は事前に医師と相談してください。また、試してみて痛みや不調があるときは、すぐに中断してください。

※西洋医学に基づかない鍼灸やマッサージ、アロマセラピーは体質改善を目指すものであり、効果・効能には個人差があります。