世間では「節約するならエアコンより扇風機」っていうけど、最近のエアコンも省エネで性能も上がってないですか?今なら扇風機とあまり変わらないんじゃ…?

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近年の電化製品は、ひと昔前のものと比較すると環境に配慮したものが増えています。エアコンに関しても、スピーディーに室温を下げながらも省エネ効果のあるものが多数販売されています。 しかし、消費電力を抑えながら涼を取れるエアコンであっても、扇風機と比較した場合には電気代が高くつくようです。一方で、エアコンは扇風機とは異なり、室温を快適な温度に下げることができます。 そのため、エアコンと扇風機のどちらを購入すべきか迷う方もいるでしょう。今回は近年発売されているエアコンと扇風機の電気代を比較します。

エアコンと扇風機の電気代を比較

ここではエアコンと扇風機の電気代を比較します。今回はいずれも6時間つけた場合で計算します。
 

エアコンを6時間つけた場合

まずはエアコンを6時間つけた場合の電気代を計算しましょう。なお、かかる電気代は「消費電力(kW)×時間×電力料金単価(円/kWh)」で計算します。今回計算で使用するエアコンは冷房の消費電力が530W、料金単価は31円/kWhとします。
計算式にあてはめると「0.53×6×31=98.58円」です。なお冒頭でも触れたとおり、近年は消費電力を極力を抑えたエアコンが増えているため、この金額よりも安く収まるものもある点に留意してください。
 

扇風機を6時間つけた場合

次に、扇風機を6時間つけた場合の電気代を計算します。今回は50Wの扇風機を使用した場合で計算します。計算式にあてはめると「0.05×6×31=9.3円」です。
このことから、扇風機の電気代はエアコンよりも89.28円安く抑えられることが分かります。電気代だけみれば、扇風機のほうが圧倒的に安いといえるでしょう。
しかし、エアコンの場合は部屋全体を冷やせます。一方で扇風機の場合は風があたっているところのみ涼しさを感じるため、酷暑や猛暑はしのげないかもしれません。
自分ひとりだけの場合には扇風機だけでも涼しく感じるかもしれませんが、家族がいる場合には、扇風機だけで過ごすのは厳しいといえるでしょう。
 

エアコンの電気代を抑える省エネのコツ

ここからは、より節電効果の高いエアコンに買い替える以外に、エアコンの電気代を抑えるための効果的な方法を紹介します。
 

日差しカットを意識する

エアコン代を抑えるには、室内の温度を上げすぎない取り組みが大切です。そのためには、日差しが部屋に入り込まないよう工夫する必要があります。日差しをカットするために遮光カーテンやブラインドを活用しましょう。
なお、外出中もカーテンやブラインドを閉めておくと、必要以上に室温が上がるのを防げます。
 

サーキュレーターを併用

エアコンとサーキュレーターや扇風機を併用すると、より効率よく室温を下げられます。エアコンの空気が一部に滞留するのを防ぎ、部屋中に涼しい空気を巡らせることができます。
エアコンの吹き出し口に背を向けるようにして、サーキュレーターや扇風機を置くと、設定温度が高くても部屋中が涼しくなるでしょう。
 

省エネ行動でどれくらい電気代が変わる?

ここからは、省エネ行動でどれくらい電気代を節約できるかについて紹介します。
 

エアコンの使い方で年間の電気代が変わる

経済産業省資源エネルギー庁によると、エアコンの使い方を少し工夫するだけで、下記のとおり電気代を抑えられます。


・エアコン(2.2kW)の冷房設定温度を27度から1度上げた場合:年間約940円の節約(31度の外気温度かつ1日9時間使用する場合)
・設定温度28度で冷房を1日1時間短縮した場合:年間約580円の節約

設定温度を1度上げたり使用時間を1時間減らしたりするだけでも電気代が抑えられることが分かります。また、エアコンを適切に使用することで、二酸化炭素排出量の削減や省エネに貢献することができるでしょう。電気代の節約とあわせて環境にも配慮できるため、一石二鳥といえます。
 

エアコンを適切に使用して夏を乗り切ろう

省エネ効果のあるエアコンであっても、やはり扇風機よりも電気代が高い傾向にあります。
しかし、猛暑日や気温が下がりにくい熱帯夜は、無理に扇風機だけで乗り切ろうとせず、エアコンを適切に使用したほうが健康のためにもよいでしょう。電気代を気にしてエアコンの使用を止めると熱中症になる恐れもあるため、節電と健康のバランスが大切です。
 

出典

経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト 無理のない省エネ節約 エアコン
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー