永井愛・作、保坂萌・演出『片づけたい女たち』が上演決定 出演に松永玲子、佐藤真弓、有森也実
2024年10月18日(金)~24日(木)、新宿シアタートップスにて『片づけたい女たち』が上演されることが決定した。
松金よね子、岡本麗、田岡美也子による演劇ユニット「グループる・ばる」公演として2004年に初演された『片づけたい女たち』は、深く時代を見据え、混乱しながらもしたたかに生きていく人々を確かな筆力で描き続けている、劇作家・演出家 永井愛の代表作のひとつ。人生の分岐点にさしかかった同級生3人の悪戦苦闘が観客の大きな共感を呼び、話題となった。今回演出に挑むのは、演劇プロデュースユニット「ムシラセ」を主宰・作・演出、舞台写真家としても活躍する若手クリエイター保坂萌。コミカルなもの、泣けるもの、さらにはハラスメント問題を、善悪の二項対立ではなく周辺の人間たちの行動からそれぞれの立場の目線で描いた『眩く眩む』を創作した保坂が、どんなアプローチで永井戯曲に挑むのか。
キャストには、コメディからシリアスな役まで変幻自在、ナイロン100℃の松永玲子、子役から陰のある主婦まで幅広い役をこなす佐藤真弓、TV、映画ではもちろん、舞台俳優としても魅力を放つ有森也実。それぞれ幅広いジャンルで着実に実績を積み上げ、高い演技力で多方面から評価を受けて来ました。人生の課題に直面し、戸惑うこの作品の登場人物と同世代となった3人の俳優たちが、リアルに体現する。
保坂萌 コメント
保坂萌(演出)
このお話を初めて読んだ時、唸りながら転げ回りました。少し遠くから笑って見ていたはずなのに、いつの間にか私自身の片付かない部屋と未来に通じていたから。
『片づけたい女たち』は、取り巻く環境も抱える悩みも三者三様に違う五十代女性のお話ですが、どんな年齢の、どんな場所に身を置く方にも届く、色褪せない傑作戯曲です。
体の節々が痛くて仕方なくても、あの人にもう二度と会えなくなってしまっても、今ここで生きる私たちはまだ終わりじゃない。
リアルな痛みとその先にあるはずの希望を、「ゴミ」とは言いきれない色々にまみれながら、チャーミングでしなやかな先輩方と作り上げます。
是非、劇場でお待ちしております。
バツミ役 有森也実
有森也実
初見はフラットに戯曲と向き合いたい、緊張を抑えページをめくりました。
1ページ目から、そんな儀式めいた形式はぶっ飛んでしまいました。友人達が我が物顔で出てくる出てくる…母や叔母まで出まくって…誰々っぽいと、有森の隙間を作ることすらもはや無駄。
でも、愛すべき応援団のように思えて、涙しながら笑いました。56歳、このタイミングでご縁をいただき有り難いです。
おチョビ役 佐藤真弓
佐藤真弓
数多の先輩方により幾度となく上演されてきた作品に出演できる喜び!そんな歳になったんだなあという感慨とともにかみしめています。
年齢含めて、ありそうで意外と少ないドンピシャ等身大のお役、身につまされることも多そうです。そんなざわつく心の揺らぎも楽しみながら、同世代の松永さん、有森さんと共に!そして何世代も若い演出の保坂さんから見える我々世代はどんななの??期待と楽しみで心躍ります。
ツンコ役松永玲子
松永玲子
ご褒美公演だ!わ~い!
大好きな【グループる・ばる】松金よね子さん・岡本麗さん・田岡美也子さん。この御三方を何度パクらせて、否、参考にさせて頂いたことか。『片づけたい女たち』は未見だったので、戯曲買って読みました。面白さに悶えると同時に、私の生活を覗き見されてたのかとゾッとしました。そして、コレを自分がやるのかとゾッとしました。オリジナルを観てなくて良かった。わ~いなんて浮かれてる場合ではない、しっちゃかめっちゃか大奮闘公演の予感。
STORY
ツンコ、おチョビ、バツミの3人は高校のバスケ部からの友人。付き合いはもう30年以上。
ところがツンコ、最近電話もメールもつながらない。新年の三が日もすぎた夜中、心配になったおチョビとバツミがツンコの家を訪ねると、そのマンションの一室はゴミだらけだった!
仕事始めを直前に控え、ツンコのピンチを放っておけないおチョビとバツミは、腕、膝、首の痛みに耐えつつ、片づけを手伝うことに。そんな時に限って思い出話は尽きることなく出てくるもので、ちょっとの片づけだったはずが、それぞれの生き方が見えてくる・・・。
悩み多き乙女たち、50過ぎてもまだ健在!