熊本市役所本庁舎建て替え「NTT桜町ビルの跡地」に絞られる 中央区役所はどうなる?「街の景観配慮」がカギ
熊本市が市役所本庁舎の移転先をNTT桜町ビルの跡地1か所に絞ったことが、関係者への取材で分かりました。
熊本市役所本庁舎の建て替えを巡っては、これまでに4か所が候補地として示されています。
熊本市はきょう(6月17日)候補地の案を市議会議員に示し、その中で交通の利便性や建て替え費用の観点などから、移転先をNTT桜町ビルの跡地に絞ったと説明しました。
NTT桜町ビルは現在空きビルで、地権者のNTT西日本は土地の売却について、交渉に応じる姿勢を見せているということです。
中央区役所はどうなる?
また、現在本庁舎の中にある中央区役所については、
・移転後も本庁舎内に置く案
・別に建設する案(花畑町別館跡地・市役所駐車場跡地)
が示されたということです。
これは、熊本城を中心とした街の景観への配慮が大きな要因です。市の景観条例でNTT桜町ビルの跡地に建設できるビルの高さには海抜55メートルの制限があることから、区役所を一緒にする場合と別にする場合では、庁舎の設計を大きく変更する必要があると考えられています。
庁舎建て替えを巡って現在示されている概算事業費は約470億円ですが、新たに用地取得費などが加わるため、最終的な事業費は膨らむ見込みです。
一方で熊本市は、現在本庁舎が建つ土地を売却した場合、概算事業費が470億円より抑えられる可能性があることも説明したということです。
「中央区役所を別棟」のメリットは
中央区役所を別に建てる場合は新庁舎の規模を抑えられるということで、大西市長はメリットとして
・景観上の圧迫感の軽減
・訪れた人が街中に分散することで、消費エリアが広がる
ことを挙げています。