フランク・マーティンに8回KO勝ちしたガーボンタ・デービス【写真:Getty Images】

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WBA世界ライト級タイトルマッチ

 ボクシングのWBA世界ライト級タイトルマッチが15日(日本時間16日)、米ラスベガスで開催され、王者ガーボンタ・デービスが同級2位のフランク・マーティン(ともに米国)に8回KO勝ち。無敗同士の対戦でデビュー30連勝をマークし、観客を沸かせた。米メディアは早くも今後の対戦相手を予想。現実的なものから「インターネットを破壊するかも」とする夢の対決まで、4人の名前を挙げた。

 圧巻のKOでラスベガスを熱狂させた。左アッパーからの強烈な左フックで無敗のマーティンを沈めたデービス。これで30戦無敗(28KO)となり、KO率は驚異の93%だ。“タンク”の愛称で高い人気を誇る3階級制覇王者。全17階級あるボクサーの実力を比較し、体重差がなかった場合の最強選手をランキング化した「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」で上位に推すファンも多い。

 そんなデービスの今後に熱視線を送るのが米スポーツ専門メディア「ブリーチャー・レポート」だ。「フランク・マーティン戦に勝利後のガーボンタ・デービスにとってベストな4人の対戦相手」と題する記事を掲載。「彼を『ボクシングの顔』とする人もいれば、そこまでじゃないという人もいる。いずれにせよ、デービスが大物であることに議論の余地はほぼない」と記し、独自の予想を展開した。

 最初に「多分そうなるだろう相手」として紹介したのはイサック・クルス(メキシコ)だ。2021年12月、ロランド・ロメロ(米国)の代役として同級タイトルマッチでデービスと対戦。0-3の判定で敗戦したが、12回戦でデービスと最後まで戦い抜いた唯一の相手となった。現在WBA世界スーパーライト級のベルトを保持。8月に防衛戦を控えており、うまくいけば年末の対戦が見込めると予想した。

「インターネットを破壊するかも」としたのは…

 次に「そうなったらいいなと私たちが願う相手」としたのが、WBC世界ライト級王者のシャクール・スティーブンソン(米国)。「ともに無敗で20代でもある。それがこれをまだ実現していないスーパーファイトにしている」と期待を滲ませた。一方、両者のプロモーターの違いなどを理由に「近いうちに彼らが対戦する可能性はサウスビーチの吹雪ほどしかない」と現実的ではないとした。

 次戦で「最も実現しそう」としたのは、同じプレミア・ボクシング・チャンピオンズをプロモーターに持つゲイリー・アントゥアン・ラッセル(米国)だ。マーティン戦の前座として18連勝を目指したが、1-2の判定でアルベルト・プエジョに敗れ、WBC世界スーパーライト級暫定王座獲得に失敗した。デービスと対戦できるならライト級に階級を変更する意向を示しているという。

 最後に、「インターネットを破壊するかもしれない相手」と妄想したのはフロイド・メイウェザーJr.(米国)との対戦だ。元5階級制覇王者のメイウェザーとデービスは「父と息子、師匠と弟子の関係」だったと記事は紹介。しかし、2021年に仲違いして以降はたびたびSNSなどでけなし合っている。現在47歳のかつての師との対戦は非現実的だが、大騒動を巻き起こすものとして夢想していた。

(THE ANSWER編集部)