米東北部ロードアイランド州で、走行中のバスのフロントガラスにシカが飛び込んでくる瞬間。この事故で3人が負傷した(『WPRI YouTube「RIPTA driver recounts deer crashing through bus windshield」』より)

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米東北部ロードアイランド州で今月10日、1頭のシカが走行中の公共バスのフロントガラスに突進し、乗客3人が負傷する事故が発生した。ロードアイランド州公共交通公社(RIPTA)が公開した当時の映像とともに、米ニュースメディア『Fox 59』などが伝えた。

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ロードアイランド州ウォリックで10日午後3時10分過ぎ、走行中の公共バスのフロントガラスから、シカが車内に飛び込む事故が発生した。

ロードアイランド州公共交通公社(RIPTA)が公開した動画では、バスが信号のない小さな交差点に差しかかる直前、シカが右手から突然姿を現し、フロントガラスに飛び込んでくるのが見て取れる。

そして車内の映像に切り替わると、シカがフロントガラス右手から突っ込んできて、バスの左側前方の座席に激しく衝突するのが分かるのだった。

車内では飛び散ったフロントガラスの破片が散乱し、シカは立つことができずに足をバタバタさせてもがいており、近くにいた男性は慌てて座席の上に移動し、後方の乗客も驚きを隠せない様子だった。

この事故で乗客6人のうち、2人が割れたフロントガラスで怪我をして病院に運ばれた。また3人目の負傷者は自分で病院に向かったそうで、他の3人は無事だったという。

3人の怪我の状態は明らかにされていないが、バスに飛び込んだシカは頭に大きな傷があり、衝突直後は生きていたものの、のちに死んでしまったそうだ。

バスを運転していたレオカディオ・ヘルナンデスさん(Leocadio Hernandez)は、事故の2、3秒前にシカに気付いたそうで、「衝突した時は『ボン』と音がした。それでミラーを見ると、シカが私の後方に落下していたんだ」と当時のことを語っていた。事故後は乗客全員に速やかにバスから降りるよう指示したそうで、「乗客の安全を考えてできるだけのことをした。シカが立ち上がり、あちこち蹴り出す可能性もあったからね」と述べ、こう明かした。

「生きていられて本当に良かった。もしシカが運転席側から飛び込んでいたら、私は生きていなかっただろうからね。神様が生きるチャンスを与えてくれたことに感謝しているよ。」

なおロードアイランド州では昨年、シカと車との衝突事故が1347件報告されているそうで、レオカディオさんは「こんなことは初めてだけど、できればこれが最後であってほしいね」と苦笑。また当時の動画には、次のようなコメントが寄せられた。

「あんな住宅街で信じられない事故。」
「かわいそうなシカ。生息地を奪われた結果よね。」
「運転手が落ち着いていた。急ブレーキをかけなかったことで大事故にならなかった。」
「これは怖い!」
「乗客3人が軽傷でありますように。」

事故を受け、RIPTAの暫定最高経営責任者(CEO)であるクリストファー・デュラン氏(Christopher Durand)は、運転手のプロフェッショナルな対応を称賛。レオカディオさんが細心の注意を払い、困難な状況下でも冷静に対応したことで乗客の安全が確保されたことを強調した。

ちなみにテネシー州では昨年11月、シカがレストランの窓に突進して乱入し、窓際で食事をしていた13歳の少女が大怪我をしていた。

画像は『WPRI YouTube「RIPTA driver recounts deer crashing through bus windshield」』『WJAR 「Bus driver narrowly escapes injury as deer crashes through windshield」(RIPTA)』『Fox Business 「Deer seen crashing through Tennessee restaurant window, injuring teen: video」(The Grind via Storyfu)』『WTVR.com 「Deer crashes through school bus windshield, lands on ‘very confused,’ sleepy student」』『Oakland County Sheriff’s Office Facebook「This goes for making a crazy day.」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)