原口元気、古巣浦和で伝える欧州仕様の“インテンシティー” 日本代表MFが実感「触発された」
10日から14日まで原口が浦和のトレーニングに参加
ドイツ1部シュツットガルトの元日本代表MF原口元気が、6月10日に古巣の浦和レッズで練習に参加。
ポゼッションゲームなどで鋭い切り替えの守備などを見せ、MF伊藤敦樹は「みんなも守備のインテンシティーに触発された」と話した。
浦和は8日に東京国際大学とのトレーニングマッチを行い、この日はオフ明けのメニューだった。そこに2014年6月まで浦和に在籍した原口がオフシーズンの自主トレーニングの一環として約10年ぶりとなる練習参加。ブンデスリーガで長年プレーしてきた原口は、FW興梠慎三らの浦和時代にチームメートとしてプレーした選手たちとも談笑しながらピッチに姿を見せた。
そして、オフ明けでそこまで強度を上げていないメニューながらもポゼッションゲームなど攻守の切り替えの要素が入ると原口は自然とスイッチが入った。ボールを失った瞬間の素早い寄せやスライディングを厭わずにプレーする姿勢に、伊藤は「守備の強度は少し違うものがあって、ヨーロッパで長くやっている分ああいうポゼッションを1つにしてもインテンシティーが高かった。みんなも今日はそれに触発されて、いつも以上に強度や球際の激しさが出たと思う」と話した。
伊藤にとって原口は下部組織育ちの先輩にあたる。幼少期から浦和サポーターだった伊藤にとっては「レッズでのイメージは長い距離のドリブルだった。若くしてトップ昇格して、ここぞという時に点を取るイメージがあった、サポーター目線でもすごい選手だったので、練習での一緒にプレーできて嬉しい」と話す。それだけに、14日までという練習参加の期間中に「海外でのプレーについて気になることもあるし、運動量や強度のところがヨーロッパで長くやるのに一番大事かなと思うので、そういう話も聞いてみたいし見て学びたい」と話した。
今季の伊藤が務めるインサイドハーフは、原口がヨーロッパで長年プレーする中で自分のものにしてきたポジションでもある。守備時の強度はもちろんのこと、長い距離のランニングを生かした攻撃参加やミドルシュートなど攻撃面で原口から学ぶものも多くあるだろう。
浦和ユースから流通経済大学を経て浦和でプロ入りして4年目の伊藤だが、今季に新たなポジションに挑戦している中では素晴らしいお手本がいる1週間ということになりそうだ。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)