高速道路トンネル前の「謎の信号」 なぜ設置? いつも「ほぼ青」だけど…「赤」や「黄色」にもなる? 信号が変わったときの正しい行動とは
トンネル手前の信号 黄色や赤になったらどうする?
高速道路を走っていると、トンネルの入口に信号機が設置されているのを見かけることがありますが、なぜ高速道路に信号機が設置されているのでしょうか。
また、信号が黄色や赤に変わるのはどのような時で、どのように運転すればいいのでしょうか。
高速道路の最大のメリットは、信号がなくノンストップで走行できることですが、実は高速道路上でも信号機が設置されている場所があります。
【画像】「えっ…!」 これが「高速道路の信号」です! 画像で見る(41枚)
そのひとつが、トンネルの入り口や途中に設置されている「トンネル用信号」です。
トンネル用信号は、トンネルの長さが5000m以上となるトンネルや、複数のトンネルが連続して合計5000m以上の距離となる場合のトンネルの入り口やトンネルの途中に設置され、トンネル内の状況が把握できるようになっています。
トンネル用信号は一般道にある信号と同じように青、黄、赤の3色で、青信号が点灯している時は、一般的な信号と同様にそのまま通行することが可能です。
青以外では、黄色の点灯、黄色の点滅、赤の点灯があり、それぞれこれらの違いによってドライバーの対応方法が異なるため注意が必要です。
まず、黄色が点滅している場合には、トンネル内へ進入することができますが、トンネル内で何らかの交通障害が発生していることを示しています。
例えばトンネル内での渋滞が発生している時や、工事により車線規制が行われている場合のほか、落下物がある時などには信号が黄色の点滅に変わります。
ドライバーは、トンネル入り口からトンネル内にかけて、速度を落としたり、前後のクルマとの車間距離を広めに確保するなど、十分注意して走行することが必要です。
一方で、黄色が点灯している場合は、まもなく赤の点灯に切り替わることを意味しており、赤の点灯は、一般的な信号と同様に「止まれ」の意味となるため、トンネルに進入せず停車しなければなりません。
そのため、前方でトンネル用信号が黄色く点灯しているのが見えたら、トンネル入り口の停止線の手前で停車できるようブレーキを踏んで減速しましょう。
そしてトンネル用信号が赤になっている場合は、トンネル内で事故や火災が発生している可能性があり、状況によってはクルマをその場に乗り捨てて避難が必要となるかもしれません。
具体的にどのような行動を取ればいいかは、トンネル入り口の情報板やトンネル内の拡声放送、AMラジオなどで聞くことができる緊急放送を確認しましょう。
もしクルマをその場に置いて避難する場合、車内にクルマのキーを残したまま避難することが大切です。
これは、消防車や救急車などの緊急車両の通行の妨げになった場合に、ドライバーがクルマから離れていたとしてもクルマを動かす必要があるためです。
なお、NEXCO中日本によると、トンネル用信号は管轄の警察との協議によって運用され、黄色や赤への切り替えは状況に応じて管轄の警察で操作しているといいます。
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一部のトンネルで見かけるトンネル用信号は基本的には青信号となっており、通常通り通行することが可能です。
しかし、トンネル内部で事故や火災のほか何らかのトラブルが発生した時には黄色や赤に変わることもあるため、赤や黄色に点灯・点滅している場合には周囲の音声情報や電光掲示板などを確認し、指示に従って停車し避難しましょう。