AppleはこれまでiPhoneのセキュリティアップデートを受けられるセキュリティサポート期間を明確に定めていませんでしたが、イギリスの規制対象となったことで初めて「5年間」というセキュリティサポート期間を明確に定めました。これについて、Google幹部が「AppleはSamsungやGoogleよりセキュリティサポート期間が短い」とアピールしました。

UK PSTI - Connectable Devices Statement of Compliance|iPhone 15 Pro (Model A3106)

(PDFファイル)https://regulatoryinfo.apple.com/cwt/api/ext/file?fileId=securityTelecommunication%2FiPhone%2015%20Pro%20Max%20%28Model%20A3106%29_V0.pdf

Apple finally confirms how long it will support iPhones, and it's less than Samsung and Google

https://www.androidauthority.com/iphone-software-support-commitment-3449135/

2024年4月29日、イギリスの製品セキュリティおよび通信インフラストラクチャ規制(PSTI)が発効しました。この規制により、イギリスでインターネットに対応する製品を製造・輸入・配布する企業は特定のセキュリティ要件に準拠することが義務付けられます。

PSTI規制の条文によれば、「サポート期間」は「セキュリティ アップデートが提供される期間と終了日で表される最小期間」と定義されています。そして、「セキュリティアップデート」とは「製造元によって発見された、または製造元に報告されたセキュリティの問題に対処するソフトウェアアップデートを含む、製品のセキュリティを保護または強化するソフトウェアアップデート」と定義されています。

iPhoneはこのPSTIの規制対象となるため、AppleはPSTIの要件に準拠する必要があります。AppleはiPhone 15 Pro Max(モデル番号:A3106)で、サポート期間を「最初の供給日から最低5年間」であることを明記しました。最初の供給日は発売日の2023年9月22日です。つまり、iPhone 15シリーズは2028年9月22日までセキュリティアップデートを受け取ることが公式に補償されています。



AppleがiPhone 15のサポート期間を5年と明言した件を受けて、GoogleのAndroidセキュリティ&プライバシーエンジニアリング担当ヴァイスプレジデントであるデイブ・クライダーマッハー氏はビジネスSNSのLinkedInで、GoogleがPixel 8以降の端末に7年間のセキュリティアップデートを確約していることに触れ、「Appleは長い間5年以上のセキュリティアップデートを提供しており、称賛に値します。しかし、もはやスマートフォン業界で最高のセキュリティ寿命を提供しているのはiOSではなくAndroidであることを認める時です」とコメントしました。



一方で、Android関連の情報を扱うニュースサイト・Android Authorityは「Appleはこれまでソフトウェアサポートの最低保証を提供していませんでしたが、アップデートに関しては他社よりも優れていることが多くありました」と述べました。例えば、Appleは2024年3月に、2015年に発売されたiPhone 6s向けにiOS 15のセキュリティアップデートをリリースしています。

Android Authorityは「SamsungやGoogleは、ソフトウェアサポートの保証期間ではAppleに勝っていますが、iPhoneユーザーが同じように、あるいはそれ以上長く携帯電話を使い続けられないということではありません。ただし、Appleが最低5年という期限を切った後にサポートを打ち切らないことを祈るしかありません」とコメントしています。

◆フォーラム開設中

本記事に関連するフォーラムをGIGAZINE公式Discordサーバーに設置しました。誰でも自由に書き込めるので、どしどしコメントしてください!Discordアカウントを持っていない場合は、アカウント作成手順解説記事を参考にアカウントを作成してみてください!

• Discord | "自分の持ってるスマホは何年アップデートが続いてる?" | GIGAZINE(ギガジン)

https://discord.com/channels/1037961069903216680/1248202074022219857