[6.5 ルヴァン杯POラウンド第1戦 FC東京 1-2 広島 味スタ]

 自画自賛のゴールとなった。サンフレッチェ広島は前半10分にFW加藤陸次樹が先制点。「やりたい形で取れた。質が高いゴールだった」と振り返った。

 試合序盤から攻勢を強めた広島が、さらに勢いづく得点になった。前半10分、左サイドから細かいパスがつながり、右サイドに渡る。MF新井直人がボールを収めると、加藤は反射的に動いた。「相手の前に入るというほぼ決まり事に近いポジショニング。思い切って入った」。新井の正確なクロスを、ドンピシャのヘディングシュートで叩き込んだ。

「あの形は本当にいつも練習でやっている」。流れるような展開に自信をのぞかせつつ、加藤は「正直クロス次第というところもあった。クロスで8割方もう決まったなと思った」と新井のアシストも称えていた。

 加藤のゴールから1分後にはMF松本泰志が追加点を奪い、2-1で第1戦を終えた。第2戦に向けて優位に立ったが、加藤は「引き分けを狙うわけではない」と力を込める。「勝たないと意味がないと思っているので、今日の勝利を忘れて次に向けて準備したい」と慢心なく第2戦に臨むつもりだ。

(取材・文 石川祐介)