世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥【写真:荒川祐史】

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27歳ブルース・キャリントンが希望

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)に対し、1階級上の選手が対戦を熱望している。ビッグマネーが動くモンスターとの対戦を求める声が止まない状況。「今は時期尚早だとわかっている」としながらも、「彼に何が欠けているかはわかっているし、それをどのように晒し、簡単に利用できるかわかっている」と指摘したことを米メディアが報じている。

 米専門メディア「ボクシングシーン.com」は3日、「ブルース・キャリントンは、何十年も語り継がれるであろう試合でナオヤ・イノウエの弱点を“晒す”ことができると信じている」との見出しで記事を掲載。「いつかもし、スーパーバンタム級王者のイノウエがフェザー級に階級を上げた場合、フェザー級のベルトを勝ち取ることでイノウエの魅力的な対戦相手になりうると彼は信じている」と伝えた。

 27歳のキャリントン(米国)は2021年10月にプロデビューし、戦績は11勝(7KO)。記事では「ボクシング界で最も期待される有望株の一人」「フェザー級からウェルター級までのタイトルを勝ち取るという壮大な計画を持っている」と紹介され、フェザー級の世界ランクはWBO4位、WBC7位、IBF12位だ。米興行大手・トップランク社と契約する血気盛んな27歳は挑戦状を送っている。

「俺は戦う準備ができている。俺は彼(井上)に呼びかけを続けてきたが、軽視しているわけではない。俺は競争者であり、俺自身の能力を100%信じているし、何ができるかもわかっている。彼に何が欠けているかはわかっているし、それをどのように晒し、簡単に利用できるかわかっている。俺はそれができる武器を持っているからね」

 当面、井上は適正階級のスーパーバンタム級で戦う方針。しかし、海外からは1つ上のフェザー級で対戦を求める選手が多く、練習を再開した5月29日に「スーパーバンタム級に敵がいないから階級を上げろというのはおかしい話だし、やりたいんだったら『お前らが下げてこい』という話」と語っていた。

 それでも、キャリントンは「適切な時期が来た時にチャンスがほしい」と希望。「もちろん、今は時期尚早だとわかっている。でも、その時が来たら準備はできている。これは何十年も人々の記憶に残り、孫たちに語り継がれるような大きな戦いの一つになるだろう」とビッグマッチを求めているようだ。8日(日本時間9日)に地元ニューヨークで23勝(12KO)3敗のエンリケ・ビバス(メキシコ)と対戦する。

(THE ANSWER編集部)