「朝礼スピーチ」は意味があるのか?(画像はイメージ)

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 業務開始時に「朝礼」「朝会」などが行われている企業は多いが、情報共有や健康管理のチェックだけではなく、「1分間スピーチ」のような形で社員が持ち回りで話をする会社も少なくない。しかしスピーチに対して苦手意識を持っている人も多く、ネット上でも「スピーチって必要なの?」と話題になっている。

●朝礼などでの「スピーチ」は賛否両論



 スピーチが嫌という人の中には、かなり強い拒否感を持っているケースもあるよう。ネット上でも、「求人で良さそうなところがあったけど、スピーチあるって聞いてやめた」「朝礼スピーチが嫌すぎて辞めたくなる」という声も見られる。

 「スピーチ否定派」の理由として多く挙げられているのが、「何のためにやっているのかわからない」というものだ。「業務連絡だけならともかく、何でもいいから話すって意味がわからない」「なんとなくでやってる感じがする。具体的な効果があるのか疑問です」といった意見があり、必要性を感じていない人も多いよう。

 さらに「何話せばいいのかわからないから、順番が回ってくる日を計算して憂鬱になる」「業務のことを考えていたいのに、スピーチのせいで余計な悩みが増える」など、「話すことがなくて困る」という人も。この悩みを抱えている人は相当多いようで、ネット上では「朝礼スピーチネタ例」を集めたまとめサイトまで存在する。

 しかし一方では、スピーチの有効性を感じる人も少なくない。理由として多いのはシンプルに「話す練習になるから」。「お客さんと話す前に、社内で話す練習ができるんだから活用した方が良い」「職種にもよるけど、大勢の前で話す機会って大人になるとなくなるから、ありがたいよ」といった声が上がっている。

 スピーチがコミュニケーションのきっかけになるという見方もあり、「人数が多い部署だから、自分のことを知ってもらう機会にしている」「その人の趣味や人となりがわかるから、結構いい文化だと思うけどな」という声もある。

 効果を感じている人が確実にいる一方で、苦手な人にとってはかなりの苦痛になっているスピーチ文化。求人の募集要項に「朝礼などでのスピーチの有無」の記載が必須になる日がくるのかもしれない。(フリーライター・井原亘)

■Profile

井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている