◆なぜ居眠り議員について“つぶやいた”か?

 では、なぜ私は冒頭のように居眠り議員についてつぶやいたか。

 SNS上では、「直接注意すればいい」という声も上がりました。もっとも、信じられない状態が当たり前になっている事実を、腐敗する地方政治の現状を広く世の中に知らせなければならないという気持ちから、ツイートしました。

 なぜなら、定例会が始まった当初から、ほかにもうつらうつらする市議を何度も目の当たりにしていたからです。一人の問題ではなかった。市議会全体に巣くう問題だと感じました。そのなかで政治再建を成し遂げるには市民の意識を変えるほかない。つまり、最終的には腐敗した政治家には選挙を通じて退出してもらう。そのために、多くの人の目に触れるツイートを採用したわけです。

 この結果、何が起きたか? 当該居眠り議員はさすがに態度を改め、その後まったく眠らなくなりました。市議らの議会における姿勢が変わったのは間違いありません。そして、安芸高田市で何かが起きていると世間に知られるようになりました。

炎上効果
安芸高田の知名度は急上昇。居眠り議員はその後一切眠らなかった

安芸高田3行情報
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構成/吉岡 俊 撮影/初沢亜利

―[ワケあって炎上中]―

石丸伸二(安芸高田市長)】
1982年8月、安芸高田市生まれ。三菱UFJ銀行を経て’20年に安芸高田市長に。市議会との衝突が話題を呼び、Xフォロワー数は30万人、市公式YouTube登録者数は全国トップの25万人。趣味トライアスロン