福岡ソフトバンクホークスの本拠地・みずほPayPayドーム

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首位を快走するソフトバンク。本塁打、打点でリーグトップを独走する山川穂高、リーグトップの打率.331をマークする近藤健介、ポイントゲッターの柳田悠岐と中軸の活躍が目立つが、この男の活躍を忘れてはいけない。

チャンスメーカーとして打線をけん引する周東佑京だ。

開幕から「1番・中堅」で活躍 打撃も安定

周東は過去に2度、盗塁王を獲得している。

代走で途中出場した昨年(2023年)のWBC準決勝・メキシコ戦で、9回一塁、二塁から一塁走者で逆転サヨナラの本塁生還した「神走塁」を鮮明に覚えている野球ファンは多いだろう。

だが、ソフトバンクに入団したプロ6年間で規定打席に到達したシーズンはゼロ。レギュラーに定着できなかった理由は打撃だった。

好不調の波が激しいのが課題とされていたが、今シーズンは違う。

「1番・中堅」で開幕から安打をコンスタントに量産し、打率3割をキープ。5月15日の楽天戦(楽天モバイル)では、2点リードの6回2死一塁で松田啄磨から右翼席へ1号2ランを放つなど、猛打賞の活躍で勝利に貢献した。

「ただ速いだけでなく、走塁技術も高い」

好調の打撃で出塁する回数が増えれば、盗塁数も自然と積み重ねられる。目下、16盗塁とリーグトップを独走。シーズン50盗塁を上回るペースだ。

他球団の関係者は

「走塁の次元が違う。ただ速いだけでなく、走塁技術も高いので盗塁を阻止するのは非常に難しい。能力を考えれば、60盗塁をクリアすることも可能でしょう。周東を出塁させないことがソフトバンク打線の得点力を低下させることにつながる」

と警戒を強める。

20年には103試合出場で自己最多の50盗塁をマークしている。スピードスターはどこまで記録を伸ばせるか。(中町顕吾)