漫画「夕方の商店街」のカット(beth(ベス)さん提供)

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 周囲に謝る母親を見て、作者が誓ったことについて描いた漫画「夕方の商店街」(前編・後編)が、Instagramで合計1万7000以上のいいねを集めて話題となっています。

 商店街のスーパーの入り口で、かんしゃくを起こしている子どもを見かけた作者。子どもをなだめようと周囲の人たちが声を掛けるものの泣き止まず、母親はとても疲弊した様子でした。思わず作者も声を掛けたのですが、涙を浮かべながら謝る母親の姿に昔の自分を重ねて…。読者からは、「心が暖かくなりました」「どうしてあげたらいいのか、迷いますよね」「助けてあげたい気持ち、分かります」などの声が上がっています。

「力になりたい」という思いを伝えたかった

 この漫画を描いたのは、漫画家兼イラストレーターのbeth(ベス)さんです。Instagramやブログ「自閉症児ハルと家族の特上の日常」などで漫画を発表しています。beth(ベス)さんに、作品についてのお話を聞きました。

Q.今回、漫画「夕方の商店街」を描いたきっかけを教えてください。

beth(ベス)さん「『自分自身への誓い』は私のエゴなのかなと思っていたので、今回の内容を漫画にするかはとても迷いました。それでも描いたのは、『かんしゃくを迷惑だなんて思っていないよ』『困っているなら力になりたいよ』『私と同じ気持ちの人は意外にもたくさんいるよ』という私の思いを、子どものかんしゃくに疲弊している親御さんたちに伝えたかったからです」

Q.商店街の皆さんの対応を見たとき、どのような気持ちになりましたか。

beth(ベス)さん「きっと周囲の方々も、『少しでも何かできることはないか』と、もどかしい気持ちだったんだなと思いました」

Q.もし、beth(ベス)さんが作中の親御さんと同じような立場・状況だったなら、周囲の方からどのような対応をされると励みになりますか。

beth(ベス)さん「作中のように、子どもを笑わせようとしてくれることはとても心が和みます。見守ってもらえていることが分かると、孤独感が薄れるので。周囲の人の目が気になる心理状態のときは、特にありがたいですね」

Q.漫画「夕方の商店街」について、どのような意見が寄せられていますか。

beth(ベス)さん「『気持ち分かります』『心が暖かくなりました』など、共感の声が多くてうれしかったです。また、『様子を見ながら、少しでも誰かの力になりたいと思いました』というコメントも。他にも、サポートマークについて教えてくださった方もいらっしゃいました」