SHOW-WAの寺田真二郎さん、華MEN組のコウジさん、BabyBooのユースケさん

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 男性グループといえば旧ジャニーズ(現STARTO ENTERTAINMENT)一強……も、今は昔。近年、大人の魅力あふれる実力派男性ユニットに注目が集まっている。純烈だけじゃない、今、絶対に知っておきたい3組をご紹介。あなたの未来の「推し」が、ここにいます!

【写真】『華MEN組』『Baby Boo』『SHOW-WA』のメンバーたち

『華MEN組』のコウジ

 2024年5月にメジャーデビューを予定している、今最も新しい「歌謡アイドルグループ」、華MEN組(かめんぐみ)。メンバーは27歳〜33歳のシンガー、ダンサー、元プロボクサーなど多様な経歴を持つ6人で、名前にたがわぬ華やかな面々だ。

 今回は“コウジ”こと、リーダーの石綿宏司さんにデビューへの意気込みや各メンバーの紹介をしていただいた。

「オンリーワンのグループになりたい」

「華やかに歌い、華やかに舞う男たちで“華MEN組”です! 次世代に『歌謡曲』を継承したいという思いがあります。平均年齢は29歳で、歌謡グループとしてはまだ若いほうだと思うのですが、いろいろな人に知っていただければと思います」(コウジさん、以下同)

 コウジさん自身は日韓ミックスのイケメン男子で、自身もソロシンガーとして活躍していた経験を持つが、アルバイトでレッスン代や学費を稼ぐ、いわゆる「苦学生」をしながら芸能活動を続けていたという。

「昔はお金がなくて『1日食べなくても平気だな』ってよく思ってました。あのころがあったから強くなれたというか、いろんな経験が今の自分につながっていると思います」

 その他のメンバーも、ケガで夢を諦めたり、一度は就職したりと「挫折」を経験し、乗り越えてきた6人だ。リーダーから見たメンバーはどのように映っているのだろうか。

「ユウキ(勝村友紀)くんは、声優やダンサーをやっていました。最年長で説明が得意なので、重要な告知はお任せしています。

 もう1人の『ユウキ』、内田結稀くんは『ユッキー』と呼んでいます。ユッキーは13年間ボイスレッスンを続けてきたので、歌声をぜひ聴いてほしいですね。ちょっと毒舌なのも魅力です(笑)。

 タクミ(橋口巧)は、ケガで野球のプロを目指す夢を諦めました。スカウトで一度デビューを経験しているんですが、僕らの中では一番ストイックに努力するタイプ。

 ダイキ(一戸大輝)は、プロダンサーからの転身組で、僕は地元が一緒で昔からの知り合いです。2.5次元系の舞台にも出ていたんですよ。

 コウキ(山口晃生)はプロボクシングライセンスを持っていて、僕たちの中で一番背が高くて硬派なタイプです。メンバーの間では『美黒』って呼ばれてます(笑)」

 それぞれ得意分野の違う6人は、ダンスの素養のあるメンバーを中心に自ら振り付けを行い、フォーメーションも決めているという。そんな6人のデビュー・ミニアルバム『華やかに抱きしめて』の表題曲は、作詞に松井五郎さん、作曲に都志見隆さんと歌謡界の大御所コンビで気合も十分!

「僕の母は韓国人なんですけど、韓国でも今『トロット』という、日本でいう歌謡曲に近い曲が流行っているんです。トロットみたいな曲でデビューするよって言ったら『私は前からやれって言ってたじゃない』って言われました(笑)」

 デビューを目前にして、どんな目標を持っているのだろうか。

「目標は小さいものから大きなものまでありますが、まずは“オンリーワン”のグループになっていきたいです。具体的には、1年後には千人規模のライブができたらうれしいですね。未来のファンのみなさんには、僕たちの成長をぜひ見守っていただきたいです!」

石綿宏司(いしわた・こうじ)●1994年、神奈川県生まれ。華MEN組リーダー。甘く切ない歌声と、持ち前のポジティブ精神と明るさでチームを率いる。2018年にダンス&ボーカルグループのメンバーとしてメジャーデビューを経験するが、コロナ禍を経てグループを脱退。フリーのソロシンガーとして活動していたところ、オーディションを受けて見事選ばれる。
2023年12月に開催されたオーディションで選ばれた6人組「アイドル歌謡グループ」。5月22日キングレコードよりデビュー・ミニアルバム『華やかに抱きしめて』でメジャーデビューが決定。前日の5月21日には東京・池袋Club Mixaでデビューショーケースイベントを行う。 

 2002年デビュー。活動歴は20年を超える神戸出身の5人組コーラスグループ、Baby Boo(ベイビーブー)。「成熟系大人グループ」ともいえる存在が彼らではないだろうか。定期的に開催するコンサートや、BS番組などで活躍し、その実力は歌謡界の大御所たちも認めている。リーダーでありテナー担当のユースケさんにお話を伺った。

Baby Boo ユースケ

「もともとは阪神・淡路大震災の後に、楽器がなくても喜んでもらえる音楽をということでアカペラグループとして結成しました。2000年から今のメンバーになりまして、そこからずっと活動を続けています」(ユースケさん、以下同)

 結成当時からメンバーはがらりと変わったというが、一番早いシノブさんの加入が'97年。そこから学校のつながりや、オーディションでのメンバー加入を経て現在の体制になったという。本格的な活動を始めた2002年当時はオリジナルソングが中心で、年間で250公演を超えるライブをこなす殺人的スケジュールを経験してきた。

「活動歴が10年になったのを機に、カバー曲がメインである現在の方向になりました。オリジナルソングが中心だったころのお客さんが離れることもあったんですけど、少しずつ戻ってきてくれるようになりました。ここ5〜6年はBSの歌番組に出させてもらっているので、親にも見てもらえるのはうれしいです」

 20年を超える長い活動期間を、現在のメンバーが入れ替わることなく続けられてきた秘訣はなんだろうか。

「役割が分かれていることでしょうか。シノブは楽曲のアレンジをしますし、ユウはステージングや振り付けを考えて、ケンはお笑い担当。チェリーは歌のメインで、僕はMC。普段から練習とかで顔を合わせる機会も多いんですが、今はオンラインでも基本的な練習ができますし、それぞれの生活も守れているのでうまくいっているのかもしれません」

 そんな彼らはいわゆる「玄人ウケ」がすごい。特に芸能界の大御所に愛されていて、例えば徳光和夫さんは何度もコンサートを見に来てくれたり、「テレビで共演した際に『いいグループ見つけちゃった♪』と言ってくださった」という由紀さおりさんからは、それ以降ディナーショーや公演へのゲスト出演のオファーが来る。五木ひろしさんは5人全員にスーツを仕立ててくれたり……と、その愛されエピソードには事欠かない。

 レパートリーは1000曲を超え、公演ごとに違う曲を歌うという。

「親子3代とかで来てくれる方もいるので、みんなが楽しめるような選曲を心がけています。今の目標は、武道館で1万人で大合唱をすること。コーラスの“生”の空気感をぜひ味わってほしいですね」

ユースケ●1979年、京都府生まれ。Baby Booのリーダー、パートはテナーを担当。メンバーとしては3番目に古く、学生時代に他のアカペラグループで活動していたところ、対バンとして共演したBaby Booから誘いを受け1999年にメンバーとして加入。個人では舞台などでも活動。
シノブ(トップ・テナー)、ユースケ(リーダー/テナー)、チェリー(リード・テナー)、ケン(バリトン)、ユウ(ベース)の5人からなる男性コーラスグループ。歌声喫茶での活動をきっかけに昭和歌謡を歌い継ぐ。 

 2023年7月に結成し、今年1月からお昼の情報番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)に毎日出演し注目を集めているのが、秋元康プロデュースの6人組男性グループ「SHOW−WA」。3月に東京・お台場で開催した「ファン1000人集客イベント」には、実に2000人以上もの観客が集まり、日々その人気は拡大し続けている。

SHOW−WA 寺田真二郎

 今回はリーダーであり、料理研究家としても活躍する寺田真二郎さんに、グループの魅力を語ってもらった。

「SHOW-WAは、昭和歌謡で盛り上がっていた時代を令和に復活させて、日本を元気にしようというコンセプトで生まれました。僕たちは25歳以上の男性を対象にした『夢をあきらめるな!オーディション』に集まった3000人から選ばれた6人で、下は32歳から上は40歳まで、さまざまな経歴を持ったメンバーで構成されています!」(寺田さん、以下同)

 平均年齢35歳というお兄さん世代の6人は、元Jリーガーや俳優の運転手、テレビ技術者や大手企業会社員まで年齢も経験もバラエティー豊か。中でもメンバーの向山毅さんは、男性ボーカルグループ「SOLIDEMO」としてデビュー経験ずみで、レコード大賞新人賞を受賞したこともあるという。

 寺田さん自身も、料理研究家として15年活躍してきたが、オーディションを受けた転身のきっかけは?

「10代のころは安室奈美恵さんやDA PUMPさんに憧れていて、上京してからデビューを目指してダンスをしていたんですが、もうひとつ好きだった料理がお仕事になりまして。それも素晴らしいことなのですが、もともと持っていた夢も忘れられず、40歳になる節目の年で応募しました」

 オーディションは、通常の審査のほか、「握手会」での審査もあったという。

「オーディションに関わっている会社の女性社員の皆さんに集まっていただいて、20人くらい並んでいただき握手をして、好感度が高い人に投票をするという審査がありました。独特ですよね(笑)」

 同じく秋元康プロデュースのAKB48でおなじみになった握手会は、もはやアイドルとしての通過儀礼。それをくぐり抜けた6人であるSHOW−WAの魅力は折り紙つきだ。日々のレッスンや現場経験を重ね、歌や踊りのスキルもどんどん進化しているという。

「今年の1月から『ぽかぽか』に出演させていただいているんですが、初回放送から見ていたファンの方には『見違えるようだ』という声もいただけるので、本当にこの年齢からでも成長できるし、夢を追いかけることができるんだと実感しています。メンバーの成長過程もきっと楽しんでいただけると思います!」

 6人は現在、同番組への出演に加え、週末は商業施設やイベント出演などでライブを行っているという。今後の目標は?

「まずはメジャーデビュー、そしてゆくゆくは『NHK紅白歌合戦』や武道館コンサートを目指します! 僕たちには『君の王子様』という歌があるのですが、メンバーそれぞれが王子様を表現しているので、ぜひ“推し”の王子様を見つけてください!」

寺田真二郎(てらだ・しんじろう)●1983年、愛知県生まれ。料理研究家。メンバーを自宅に集め、手料理でもてなすことも多いのだとか。『真ちゃんのうちにごはん食べにこない?』(カンゼン)『男を満たす最強の手料理』(文響社)など著書多数。
昭和歌謡を令和の時代にリバイバルさせるべく生まれた秋元康プロデュースの6人組男性グループ。リーダー寺田真二郎(40)、山本佳志(35)、向山毅(35)、塩田将己(32)、青山隼(36)、井筒雄太(33)の6人。

取材・文/高松孟晋