ガールズK-POPの第5世代に目が離せない! 最近急に盛り上がっている話
【父娘のコラボブログ:K-POPとその周辺のお話・5】3月下旬から4月にかけて、ガールズK-POP界隈に新風が吹きまくっていて、周りがざわついています。春とともに急に訪れた第5世代ガールズグループの台頭についてお話します。
K-POPにはこれまで世代が四つあったといわれています。第1世代はK-POPの黎明期、そして有名なところとして第2世代に少女時代やKARAは日本でもブームになりました。第3世代になると、日本以外にもグローバルに音楽カルチャーを輸出するようになり、TWICEやBLACKPINKが海外での大衆人気を得ました。今も大人気の第4世代にNew Jeans、IVE、AESPAなど、多国籍メンバーが当たり前になって、音楽カルチャーの大きな発信源となりました。
筆者はあまりカテゴライズが好きではないので、例えばITZYが第3世代なのか第4世代なのか、もしくはNiziUがKーPOPなのか、という議論はしませんし、K-POP界隈で「第5世代」という話題が昨年くらいから登場してきても、ZEROBASEONE、RIIZE、BOY NEXT DOORなどのボーイズグループで盛り上がってきただけで、ガールズグループではまだまだ第4世代が続いていると思っていました。ところが、今年の3月下旬から4月にかけて「もうガールズK-POPも第5世代に突入している」と思わざるを得なくなりました。そのくらい、新グループのデビューやカムバックがラッシュして爆盛り上がりしているのです。
この1カ月ほどの間で第5世代を認識せざるを得なかった出来事は
(1)ILLITがコンセプト勝利の衝撃デビュー
(2)BABYMONSTERが完全体で無敵状態
(3)QWER初のミニアルバムが青春ど真ん中
(4)KISS OF LIFEがこのタイミングでカムバック
(5)番外編としてME:Iが満を持してデビュー
の五つです。
ILLITがコンセプト勝利の衝撃デビュー
ILLIT(アイリット)は、BTS擁する今や一番勢いのあるHYBEレーベル傘下から3月25日にデビューした5人組多国籍ガールズグループです。HYBE主催のサバイバル番組『R U Next?』(アーユーネクスト:通称アユネク)で合格した韓国人メンバー3人と日本人メンバー2人という日本人率高めメンバーですが、実際のところ昨年アユネク自体はあまり話題になりませんでした。
筆者も「随分と綺麗な練習生をよくも集めたな」と感心しつつ、軽くダイジェストだけ見る程度でした。ところがです。デビューのショーケース(お披露目)や歌番組でのパフォーマンスを見て衝撃を受けました。とにかく予想を遥かに超えた、大物新人のデビューとなったのです。
ILLITデビューの初動成績は、その衝撃に見合うものでした。デビュー曲「Magnetic」は、米ビルボードの「グローバル200」と「グローバル(米国を除く)」でそれぞれ63位と33位にランクイン。Spotifyでは、「Magnetic」がデビュー当日に「デイリートップソンググローバル」にチャートインし、最高14位を記録しました。これは、K-POPガールズグループのデビュー曲として歴代最高順位とのこと。
また、CD売り上げは発売初週に38万枚以上を記録し、なんと事務所の先輩であるNew JeansやLE SSERAFIMを超えて歴代K-POPガールズグループのデビューアルバム初週売り上げの新記録いう快挙を達成しました。日本でもオリコンデイリーランキングで1位を獲得するなどし、国内外で大成功のデビューとなりました。
この華々しいデビューを成し遂げた要因ですが、筆者が思うに一言で説明するのは難しいので、四つ挙げると
(1)楽曲が秀逸で耳に残り続ける
(2)ダンスが特徴的であり、楽曲にビシッとあっていて頭から離れない
(3)一部メンバーがコンセプトに合いすぎて忘れられないし飽きが来ない
(4)チッケム(メンバー個別にフォーカスしたステージ映像)で日本人メンバーのモカが見つかってしまった
と感じています。
この成功要因はひとえに、HYBEという巨大ヒットメーカーレーベルの勝利の方程式によるものだと思います。アユネクで盛り上がらずに、デビューしてもパッとしないと思っていたのに、「このギャップはなんだ!」という気持ちでいっぱいです。
BABYMONSTERが完全体で無敵状態
次にBLACKPINKの妹分(というかもはや後継者)であるBABYMONSTER(ベイビーモンスター)が待望の完全体7人メンバーで4月1日に1stミニアルバムデビューを果たしました。昨年すでに「BATTER UP」でデジタルデビューしましたが、その時点では主要メンバーのアヒョンが離脱していたことで不安が募りましたが、今回とうとう全員そろってのスタートとなります。BABYMONSTERは韓国人3人、日本人2人、そしてYGらしくタイ人3人の7人構成というのも特徴的であります。
今回のタイトル曲である「SHEESH」はYouTube視聴数1位となるなど、滑り出し上々のスタートとなっているようです。コンセプト、楽曲、ダンス、MVともにYGスタイル王道ともいえ、パワフルなサビは一度聞いたら忘れられないほどキャッチーと、期待を裏切らない出来栄えとなっています。今後、BLACKPINKのグループ活動が少なくなると予想されますので、事務所の半端ない力の入れ方を感じます。
そして、BABYMONSTERはなんと日本でのファンミーティング『BABYMONSTER PRESENTS : SEE YOU THERE』を5月11日、12日の2日間に行うという発表がありました。デジタルデビューして半年ばかりで、なんと有明アリーナという巨大な会場での開催というのが、さすがスケールの大きさが違うと驚きました。
なお、BABYMONSTERはILLITとライバルという話題も聞こえてきますが、筆者的にはそのようには思っていません。むしろ第5世代の2枚看板として、K-POP業界をグローバル的に盛り上げていってほしいと願っています。
QWER初のミニアルバムが青春ど真ん中
韓国で人気のYouTuberであるキム・ゲランがプロデュースしたガールズバンドのQWERが、4月1日に初のミニアルバム「MANITO」(マニト:イタリア語で秘密の友達という意味)をリリースしました。今回のコンセプトは「学生」で、クラス分けでたまたま同じクラスになったメンバーという雰囲気があります。タイトル曲「悩み中毒」は、学生時代の悩みを綴ったもので、MVを見ていると中年の筆者であっても昔を思い出してキュンキュンしまうという不思議な魅力があります。MV映像の縦横比がブラウン管時代の4:3となっているのもノスタルジックであり、HINAの演技を見ているだけでストーリーに引き込まれてしまいます。
ミニアルバムの楽曲はQWERのコンセプト通りJ-ROCK的なものであり、とてもキャッチーで聞きやすいものになっています。今回はメンバーが演奏のみならず楽曲制作やヴォーカルにも参加して、さらにバンドとしてのクオリティが高くなりました。QWERはメンバーのビジュアルレベルが高く、今後、何かのきっかけで大ブレイクするのではないか、と期待させるグループです。
KISS OF LIFEがこのタイミングでカムバック
続いて、昨年デビューしたKISS OF LIFE(キス・オブ・ライフ、通称キオプ)が初のシングルである「Midas Touch」を4月3日にリリースしました。2023年の新人ガールズK-POPグループで目立った活動をしたのは、キオプとtripleS(トリプルエス、通称トエス)くらい。
キオプは昨年「ライジングガールズグループ」として注目されており、今回リリースしたシングルのコンセプトが気になっていましたが、今回はY2Kサウンドが懐かしさを感じるものになっています。メンバーのナッティいわく、ブリトニー・スピアーズからインスパイアされたとのことです。昨年は賞レースを総なめしたキオプですが、今年も勢いは止まらず、さらに飛躍の年になりそうです。
この4グループのリリースとほぼ同時期の3月27日にデビューしたのが、テレビ放送局SBS制作のサバイバル番組「ユニバーサルチケット」で合格したメンバーで結成された8人組グループのUNIS(ユニス)です。UNISのメンバーのうち、何人かはすでにデビュー経験者であり、中でもFNCエンターテインメントJAPANのガールズグループPRIKIL(プリキル)のメンバーであったナナが新たな活動を始めたことが注目されます。
PRIKILは同事務所で初めての日本人ガールズグループとして21年にデビューしたのですが、2年間の活動期間を経て自然消滅してしまうという残念な最後になってしまったため、同サバイバル番組で勝ち残ったのは朗報でした。ただしユニスのデビューが、前述のILLITの直後であったことはタイミング的に悪かったように感じます。
番外編としてME:Iが満を持してデビュー
最後に番外編として、昨年のサバイバル番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」が社会現象にもなったME:I(ミーアイ)が4月17日にシングル「MIRAI」でデビューします。すでにデビュー前にファンミーティング「2024 ME:I LAUNCHING SHOW ME:ICONIC」を9回の公演で6.5万人を動員するという盛り上がりを見せています。ME:IがK-POPなのかという議論はありますが、将来的な韓国デビューもあり得ますので、第5世代の盛り上がりに加えておきたいと思います。筆者は4月14日のファンミーティングに参戦する予定ですので、今からとても楽しみです。
その他、昨年デビューしたtripleSやLIMELIGHTなども含め、ガールズグループK-POP第5世代は始まったばかりではありますが、今後の活躍が大いに期待できる世代になりそうでとても楽しみです。特に筆者としては、BABYMONSTERが今後のK-POP業界を背負っていくのではないか、と注目しています。この第5世代K-POPの新しい風は、今後もK-POPがグローバルでの音楽業界を牽引するのではないかと思わせるものですので、みなさんもチェックしてみてください。(はとりーぬ&らいか)
●これまでは4世代だった
K-POPにはこれまで世代が四つあったといわれています。第1世代はK-POPの黎明期、そして有名なところとして第2世代に少女時代やKARAは日本でもブームになりました。第3世代になると、日本以外にもグローバルに音楽カルチャーを輸出するようになり、TWICEやBLACKPINKが海外での大衆人気を得ました。今も大人気の第4世代にNew Jeans、IVE、AESPAなど、多国籍メンバーが当たり前になって、音楽カルチャーの大きな発信源となりました。
●第5世代を認識せざるを得なかった五つの出来事
この1カ月ほどの間で第5世代を認識せざるを得なかった出来事は
(1)ILLITがコンセプト勝利の衝撃デビュー
(2)BABYMONSTERが完全体で無敵状態
(3)QWER初のミニアルバムが青春ど真ん中
(4)KISS OF LIFEがこのタイミングでカムバック
(5)番外編としてME:Iが満を持してデビュー
の五つです。
ILLITがコンセプト勝利の衝撃デビュー
ILLIT(アイリット)は、BTS擁する今や一番勢いのあるHYBEレーベル傘下から3月25日にデビューした5人組多国籍ガールズグループです。HYBE主催のサバイバル番組『R U Next?』(アーユーネクスト:通称アユネク)で合格した韓国人メンバー3人と日本人メンバー2人という日本人率高めメンバーですが、実際のところ昨年アユネク自体はあまり話題になりませんでした。
筆者も「随分と綺麗な練習生をよくも集めたな」と感心しつつ、軽くダイジェストだけ見る程度でした。ところがです。デビューのショーケース(お披露目)や歌番組でのパフォーマンスを見て衝撃を受けました。とにかく予想を遥かに超えた、大物新人のデビューとなったのです。
ILLITデビューの初動成績は、その衝撃に見合うものでした。デビュー曲「Magnetic」は、米ビルボードの「グローバル200」と「グローバル(米国を除く)」でそれぞれ63位と33位にランクイン。Spotifyでは、「Magnetic」がデビュー当日に「デイリートップソンググローバル」にチャートインし、最高14位を記録しました。これは、K-POPガールズグループのデビュー曲として歴代最高順位とのこと。
また、CD売り上げは発売初週に38万枚以上を記録し、なんと事務所の先輩であるNew JeansやLE SSERAFIMを超えて歴代K-POPガールズグループのデビューアルバム初週売り上げの新記録いう快挙を達成しました。日本でもオリコンデイリーランキングで1位を獲得するなどし、国内外で大成功のデビューとなりました。
この華々しいデビューを成し遂げた要因ですが、筆者が思うに一言で説明するのは難しいので、四つ挙げると
(1)楽曲が秀逸で耳に残り続ける
(2)ダンスが特徴的であり、楽曲にビシッとあっていて頭から離れない
(3)一部メンバーがコンセプトに合いすぎて忘れられないし飽きが来ない
(4)チッケム(メンバー個別にフォーカスしたステージ映像)で日本人メンバーのモカが見つかってしまった
と感じています。
この成功要因はひとえに、HYBEという巨大ヒットメーカーレーベルの勝利の方程式によるものだと思います。アユネクで盛り上がらずに、デビューしてもパッとしないと思っていたのに、「このギャップはなんだ!」という気持ちでいっぱいです。
BABYMONSTERが完全体で無敵状態
次にBLACKPINKの妹分(というかもはや後継者)であるBABYMONSTER(ベイビーモンスター)が待望の完全体7人メンバーで4月1日に1stミニアルバムデビューを果たしました。昨年すでに「BATTER UP」でデジタルデビューしましたが、その時点では主要メンバーのアヒョンが離脱していたことで不安が募りましたが、今回とうとう全員そろってのスタートとなります。BABYMONSTERは韓国人3人、日本人2人、そしてYGらしくタイ人3人の7人構成というのも特徴的であります。
今回のタイトル曲である「SHEESH」はYouTube視聴数1位となるなど、滑り出し上々のスタートとなっているようです。コンセプト、楽曲、ダンス、MVともにYGスタイル王道ともいえ、パワフルなサビは一度聞いたら忘れられないほどキャッチーと、期待を裏切らない出来栄えとなっています。今後、BLACKPINKのグループ活動が少なくなると予想されますので、事務所の半端ない力の入れ方を感じます。
そして、BABYMONSTERはなんと日本でのファンミーティング『BABYMONSTER PRESENTS : SEE YOU THERE』を5月11日、12日の2日間に行うという発表がありました。デジタルデビューして半年ばかりで、なんと有明アリーナという巨大な会場での開催というのが、さすがスケールの大きさが違うと驚きました。
なお、BABYMONSTERはILLITとライバルという話題も聞こえてきますが、筆者的にはそのようには思っていません。むしろ第5世代の2枚看板として、K-POP業界をグローバル的に盛り上げていってほしいと願っています。
QWER初のミニアルバムが青春ど真ん中
韓国で人気のYouTuberであるキム・ゲランがプロデュースしたガールズバンドのQWERが、4月1日に初のミニアルバム「MANITO」(マニト:イタリア語で秘密の友達という意味)をリリースしました。今回のコンセプトは「学生」で、クラス分けでたまたま同じクラスになったメンバーという雰囲気があります。タイトル曲「悩み中毒」は、学生時代の悩みを綴ったもので、MVを見ていると中年の筆者であっても昔を思い出してキュンキュンしまうという不思議な魅力があります。MV映像の縦横比がブラウン管時代の4:3となっているのもノスタルジックであり、HINAの演技を見ているだけでストーリーに引き込まれてしまいます。
ミニアルバムの楽曲はQWERのコンセプト通りJ-ROCK的なものであり、とてもキャッチーで聞きやすいものになっています。今回はメンバーが演奏のみならず楽曲制作やヴォーカルにも参加して、さらにバンドとしてのクオリティが高くなりました。QWERはメンバーのビジュアルレベルが高く、今後、何かのきっかけで大ブレイクするのではないか、と期待させるグループです。
KISS OF LIFEがこのタイミングでカムバック
続いて、昨年デビューしたKISS OF LIFE(キス・オブ・ライフ、通称キオプ)が初のシングルである「Midas Touch」を4月3日にリリースしました。2023年の新人ガールズK-POPグループで目立った活動をしたのは、キオプとtripleS(トリプルエス、通称トエス)くらい。
キオプは昨年「ライジングガールズグループ」として注目されており、今回リリースしたシングルのコンセプトが気になっていましたが、今回はY2Kサウンドが懐かしさを感じるものになっています。メンバーのナッティいわく、ブリトニー・スピアーズからインスパイアされたとのことです。昨年は賞レースを総なめしたキオプですが、今年も勢いは止まらず、さらに飛躍の年になりそうです。
この4グループのリリースとほぼ同時期の3月27日にデビューしたのが、テレビ放送局SBS制作のサバイバル番組「ユニバーサルチケット」で合格したメンバーで結成された8人組グループのUNIS(ユニス)です。UNISのメンバーのうち、何人かはすでにデビュー経験者であり、中でもFNCエンターテインメントJAPANのガールズグループPRIKIL(プリキル)のメンバーであったナナが新たな活動を始めたことが注目されます。
PRIKILは同事務所で初めての日本人ガールズグループとして21年にデビューしたのですが、2年間の活動期間を経て自然消滅してしまうという残念な最後になってしまったため、同サバイバル番組で勝ち残ったのは朗報でした。ただしユニスのデビューが、前述のILLITの直後であったことはタイミング的に悪かったように感じます。
番外編としてME:Iが満を持してデビュー
最後に番外編として、昨年のサバイバル番組「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」が社会現象にもなったME:I(ミーアイ)が4月17日にシングル「MIRAI」でデビューします。すでにデビュー前にファンミーティング「2024 ME:I LAUNCHING SHOW ME:ICONIC」を9回の公演で6.5万人を動員するという盛り上がりを見せています。ME:IがK-POPなのかという議論はありますが、将来的な韓国デビューもあり得ますので、第5世代の盛り上がりに加えておきたいと思います。筆者は4月14日のファンミーティングに参戦する予定ですので、今からとても楽しみです。
●K-POP第5世代は始まったばかり
その他、昨年デビューしたtripleSやLIMELIGHTなども含め、ガールズグループK-POP第5世代は始まったばかりではありますが、今後の活躍が大いに期待できる世代になりそうでとても楽しみです。特に筆者としては、BABYMONSTERが今後のK-POP業界を背負っていくのではないか、と注目しています。この第5世代K-POPの新しい風は、今後もK-POPがグローバルでの音楽業界を牽引するのではないかと思わせるものですので、みなさんもチェックしてみてください。(はとりーぬ&らいか)