毎日使うリュックやカバンは、想像以上に汚れているもの。子どもが学校で使っているものは、なおさらです。そこで、リュックやカバンの汚れをすっきり落とすお手入れ方法を、元小学校家庭科教諭で、家事に関する著作もあるブロガー・よしママさんに教えてもらいました。

じつは汚れている!小中高生のリュック&手提げカバンのお手入れ方法

新学期に向けてきれいにしておきたい、子どものリュックやカバン。とくに毎日通学カバンとして使っている場合、汗、手垢や砂、ホコリ、消しカス、シャープペンシルの芯、お菓子のカスなどで、じつはとっても汚れています。

【写真】バッグやリュックの汚れがスッキリ!<After>

長期休みで気候もよい春休みは、絶好のお手入れチャンス。しっかり汚れを落として気持ちよく新学期を迎える準備をしましょう。ここでは、ナイロンやポリエステル素材のリュックやカバンのお手入れ方法を紹介します。

中身を出し洗濯絵表示を確認してからお手入れを

お手入れする前に、リュックやカバンの中身をすべて出します。金具など外せるパーツがあれば、外しておきましょう。

ファスナーをすべてあけたあと、洗濯絵表示を確認します。タライの絵がある場合は洗濯できますが、リュックやカバンは型崩れしやすいので手洗いしましょう。

表示が見つからない場合は、購入したメーカーのHPなどで確認すると掲載していることもあるので確認してみてください。確認できない場合や、タライにバツのマークがある場合は「水洗い不可」なので、丸洗いするのは避け、クリーニングに出すかふくだけにします。

洗濯前に、洋服ブラシでポケットの底やファスナー周り、縫い目などの隙間汚れをかきだしておくのがポイントです。これだけでもずいぶん汚れが浮き上がります。

丸洗いする場合

洗濯絵表示によっては、洗濯機での洗濯か手洗いが可能です。ただ、洗濯機が使えても型崩れする可能性があるので、手洗いするほうが安心です。

今回は、手洗いの方法を紹介します。中性の洗剤の中でも、繊維へのダメージが少ないデリケート衣類用の洗剤を使用します。

(1) ぬるま湯4Lにデリケート衣類用の洗剤を10mL入れ(洗剤のパッケージに書いてある、手洗いの分量を参考にしてください)、洗濯液をつくります。

汚れがひどい場合は、ぬるま湯のほうが落としやすいです。色落ちしないか、目立たない場所で確認してから洗いましょう。

(2) 全体をやさしく押し洗いします。ショルダーベルトや持ち手など、手に触れる場所はブラシなどで優しくこすり洗いすると汚れがしっかり落とせます。

リュックの背面パッド部分は汗がしみ込んでいるので、念入りに押し洗いしましょう。

(3) すすぎは2〜3回ほど水を入れ替え、泡がなくなるまで洗います。

(4) 脱水はバスタオルで押さえるようにすると、型崩れしにくいです。背面パッド部分はしっかり押さえて吸水させます。

(5)形を整え、日陰で吊るし干しします。水分が残るとカビの原因になるので風通しのよいところでしっかり乾かします。

Before&After

洗う前は全体的にくすんでいて、目立つ白い汚れもあります。

白い汚れが落ちて全体のくすみもなくなり、きれいになりました。

洗えない場合のお手入れ方法

汚れている部分を中心にふいていきます。中性洗剤でふくことで、汚れを浮き上がらせることができます。

(1) ぬるま湯4Lにデリケート衣類用の洗剤(中性)を10mL入れ(洗剤のパッケージに書いてある、手洗いの分量を参考にしてください)、洗濯液をつくります。

(2) タオルや布に洗濯液を染み込ませて絞り、汚れのひどい場所を叩くようにふきます。色落ちする可能性があるので、目立たない場所で確かめてからふいてください。

リュックの内部も、角に汚れがたまりやすいので重点的にふきます。

(3) その後、きれいな水ぶきタオルで洗剤を取り除くようにふき取ります。

(4)ふき取り後、陰干ししてしっかり乾かします。

●衣類用の泡スプレーで簡単にお手入れ可能

洗濯液でふく以外に、簡単に衣類用の泡スプレーでお手入れすることもできます。筆者が使用したのは、「ウッディラボ WASHLY アウターウェア用」。スプレー後、乾いたタオルでふき取ればあっという間にきれいになります。

Before&After

カバンの底に汚れやホコリがついていて、全体的にくたびれた状態。

カバンの底の部分がきれいになりました。全体的に洗う前よりハリが出て、ホコリがきれいに落とせました。

丸洗いすると、洗濯液が思っているより汚れていてびっくりします。洗濯後はにおいもなくなり、色がパリッとはっきり見えるようになります。また、拭き掃除だけでも細かい汚れが落ちてリュックやカバンの色が蘇り、とてもさっぱりします。

お手入れは難しくないので、ぜひお子様と一緒に行い、自分でもお手入れできるようにしてもらいたいですね。