国営エチオピア商業銀行のシステムに不具合が発生し、顧客が無制限に現金を引き出せる状態にあったことが判明しました。エチオピア商業銀行は不具合発生から数時間で取引をすべて停止しましたが、合計24億ブル(約64億円)以上が引き出されてしまったそうです。

CBE Glitch Transforms a Routine Weekend into a Jackpot

https://addisfortune.news/cbe-glitch-transforms-a-routine-weekend-into-a-jackpot/



Commercial Bank of Ethiopia 'glitch' sees customers withdraw millions

https://www.cnbc.com/2024/03/19/commercial-bank-of-ethiopia-glitch-sees-customers-withdraw-millions.html

地元メディアによると、エチオピア商業銀行が大規模なシステム障害を受けて預金を無制限に引き出せる状態になってしまい、6万6000人近くの顧客が少なくとも2万5000件、総額約24億ブルの取引を行うなどして、資金が不正に流出してしまったそうです。

特に大学生を中心に不具合を利用した送金を実施した者が多くおり、キャンパス内のATMには長蛇の列ができていたとのこと。この不具合はATMでの取引のほか、インターネットバンキングやモバイル銀行間送金など幅広いサービスに影響を及ぼしたとされています。



エチオピア商業銀行は「サイバー攻撃ではなく、内部の不具合が原因だ」と発表して調査を開始したことを報告。顧客に対して不正に取得した資金を返却するよう促していますが、正当な取引と不正な取引を見分けるには時間が必要だそうです。また調査中は一部のサービスが利用できなくなり、デジタル決済の利便性に慣れている顧客に影響が及んでいるとのことです。





専門家によると、今回のインシデントは「集中管理台帳システムの不具合」によるもので、おそらくソフトウェアの更新や設定の問題が引き金となった可能性があるといいます。専門家は、今後同様の事件が発生しないよう、サイバーセキュリティ対策やデジタルバンキングの専門知識への継続的な投資を求めました。