日本国内の人口が減少する一方で、増加の一途をたどっている発達障害者の割合。

 ASDやADHDといった症状に悩む方のために、株式会社ちくちくは、発達障害さんのための友達作りアプリ「モッチ」(完全無料)を2024年3月上旬にリリースしました。

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 「モッチ」は、iOS、Android向けのアプリもしくはWEBブラウザからでも利用可能。アプリの利用者はみな発達障害もしくはグレーゾーンの方で、トピックスやメッセージ等で悩みや困りごとをシェア出来るという内容です。

 利用には公的身分証による本人確認が必須となっているため悪用の心配がなく、なおかつ広告バナーで収益を得ているため、利用料金もゼロ。のびのびと使うことができるとのこと。

 なんでも、アプリの開発者自身も発達障害の当事者であり、当事者会で聞いた「会社では同僚、学校ではクラスメイト、ご近所ではママ友という形で友達を作ることができる。でも、発達障害の友達はどこで作ればいいかわからない」という意見が開発のきっかけになったのだそう。

 それならばきっと有用なアプリとなりそうですが、詳しい利用方法や身分証の確認についてなど気になることがあったので今回、株式会社ちくちくの担当者に色々と質問してみることにしました。

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――「当事者会の声から生まれ、当事者自ら開発したアプリ」ということで、悩みや困りごとを解消することが期待されていますが、ちなみにアプリ名の「モッチ」にはどのような意味が込められているのでしょうか?

 それほど深い意味はありません(笑)トモダチ→トモッチ→モッチと音だけで決めました。

――かわいい名前なので気になっていました。では次にアプリの使い方について教えてください。

 障害特性(ADHD/ASD/LD等)やスタイル(リアルで会いたい/メッセージのみ等)による会員検索、お悩み相談やライフハックといったトピックス、そして個別のメッセージとなります。トピックスは今後も増やしていく予定です。

――個人同士のマッチングや、掲示板のような使い方にも対応しているのですね。利用には本人確認が必須とのことですが、具体的にはどのように確認するのでしょうか?

 運転免許証、健康保険証、障害者手帳、マイナンバーカードいずれかの登録が必須となります。お名前や生年月日を隠したものはNGとなります。

――たしかに身元がはっきりしていれば、不適切な投稿は少なくなりそうです。利用者同士のトラブルを防ぐための禁止行為等について教えてください。

 攻撃的な投稿、差別的な投稿、セクハラ行為を禁止しています。アプリにはブロック・ミュート・通報の各機能が備わっているので、そちらをご活用いただければと思います。多数の通報があったり、運営が特に問題とみなした会員さまは強制退会となる場合もあります。

――ローンチしたばかりのアプリですが、今後の展望についてお聞かせください。

 当事者会から生まれ、当事者自ら開発したアプリですので、より多くの当事者の方に使っていただき、いずれは当事者会との連携機能(参加者を募ったり、参加者同士のご交流に使っていただくなど)を目指してまいりたいと思っています。

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 不特定多数が利用するSNSや、個人が繋がるアプリはたくさんありますが、当事者同士でなければ分かり合えないこともあるでしょう。「かもしれない」グレーゾーンの方も含めて、発達障害について悩んでいる方は、本アプリの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

<記事化協力>
株式会社ちくちく

<参考>
発達障害の友達作りアプリ「モッチ」

(山口弘剛)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛‌ | 配信元URL:https://otakei.otakuma.net/archives/2024031108.html