日本のベスト8敗退に岡田武史氏が持論【写真:高橋 学】

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元日本代表監督が見た、森保ジャパンのアジア杯8強敗退

 元日本代表監督の岡田武史氏が、ABEMAで2月17日に配信された「NewsBAR橋下」に出演。

 森保一監督率いる日本代表がアジアカップで8強止まりに終わった敗因に触れ、「ずっといい時って日本人って美学に走るんですよ」と、大会前の好成績が成績に大きく影響を及ぼしたことを指摘している。

 日本はカタールで行われたアジアカップで優勝本命国に推されながら、イランとの準々決勝で1-2と逆転負けを喫し、8強で敗退。岡田氏は「僕は今回のアジアカップは苦労すると言ってた」と明かし、その理由の1つとして大会前に国際Aマッチで怒涛の9連勝を飾ったことを挙げ、それが落とし穴になったと持論を述べた。

「ずっといい時って大体、日本人って美学に走るんですよ。目の前の相手に勝つことよりも、俺たちのサッカーはこうだとかね。ちょっとそういう域に行ってた。これ結構苦労するなと。少々の戦術やそういうものより絶対に勝ってやるって来られたらああいう風になるんですよ」

 グループリーグでのイラク戦(1-2)、ベスト8のイラン戦(1-2)で日本は、相手の圧力に屈する形で失点する場面が目に付いた。イラン戦後、冨安健洋が「熱量不足」を敗因に挙げた場面もあったなかで、かつて日本代表を2度率いた岡田氏は勝負に徹する覚悟がライバル国より劣っていた事実を指摘している。

「もうちょっとこういうサッカーやろうよとか、でも試合になったらこういうサッカーやろうよとかはいいんですよ。試合なったら目の前の敵に絶対勝たなきゃいけないとか、そういうところが大事になってくるんだけど、どっちかと言ったら日本人はスッとそっち(美学)に行っちゃうところがあるんですよ。美学を持つことは素晴らしいことなんだけど、勝負の時に美学を持った戦い方で目の前では死に物狂いで戦わなきゃいけない」

 来月には北朝鮮との2026年ワールドカップ(W杯)予選2連戦(21日/ホーム、26日/アウェー)が控えるなか、「次のW杯予選を考えると、ここで来といて良かったんですよ。W杯予選だったら大変なことになってた」と岡田氏。今の日本代表については「かなり力は持ってる」と評価し、森保ジャパンの挽回へ期待を寄せた。(FOOTBALL ZONE編集部)