日本の中心地として古くから繁栄を続けてきた「日本橋」。その歴史の厚みゆえ、人々の街への愛の深さも相当なもの。

この街を取材して見えてきたのは、古きものへの多大なるリスペクトと誇り高き住人の存在。日本橋の魅力を余すことなくお伝えする!

東京の街の個性を徹底調査する連載「東京ご近所探訪」。過去にご紹介した街も、要チェック!


今月のエリア【日本橋】


今回取り上げるのは、日本橋駅を中心とした狭義の日本橋ではなく、明治期に制定された「日本橋区」のエリア全体。

第二次世界大戦後、京橋区と合併し中央区となった際、すべての町名に「日本橋」という冠をつけたほど、地元への愛着が強い地域だ。

八重洲や東日本橋など町名がさらに変わったところもあり、現在は日本橋室町、日本橋人形町など19の「日本橋〇〇町」が残っている。

オフィス街兼商業地として栄える日本橋・室町エリア、金融街の茅場町・兜町エリア、繊維問屋が集まる馬喰町・横山町エリア、そして町人文化が残る人形町・浜町エリアまで、街区によって特色が分かれるのだ。


新旧が調和して、新たな賑わいを生み出す

現在の日本橋は、明治44年に完成し、平成11年には国の重要文化財にも指定。橋の両端には獅子像、中央には麒麟像が鎮座。獅子像の手元には東京都の紋章が置かれている


まずは、この街の特色について、創業145年の老舗『