京都記念に出走予定のプラダリア(撮影:下野雄規)

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 本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

 今週の重賞競走は土曜日にクイーンC(GIII)、日曜日に共同通信杯(GIII)と京都記念(GII)が行われます。その中から京都競馬場で行われる京都記念を取り上げます。まずは過去の傾向から。

 過去10年の京都記念での前走クラス別成績を見ていきます。過去10年の京都記念で3着以内に入った馬は全て前走で重賞に出走していました。その中でも特に強さを見せているのが前走GIに出走していた馬です。過去10年の京都記念では前走GIだった馬は40頭出走し、7勝2着5回3着7回で複勝率は47.5%。単勝回収率163%、複勝回収率120%と期待値は高くなっていますので、今年の京都記念も前走GI出走馬には注意したいところです。

 続いては、過去10年の京都記念における年齢別の成績です。過去10年の京都記念では4歳馬が4勝2着6回3着3回、5歳馬が4勝3着4回と良績を残しています。4歳馬や5歳馬は能力のピークを迎えている時期である事がこの要因に繋がっていると考えられます。

 一方、6歳以上の馬は2勝2着4回3着3回と劣勢。6歳以上で馬券に絡んだ9頭にはGII以上で3着以内の実績がありました。苦戦傾向にある6歳以上の馬でも、レベルの高いレースで上位争いに加われる地力がある馬には注意が必要かもしれません。

 それでは早速ですが、今週の京都記念でAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆確かな実力を備える本命候補

プラダリア

 前走の有馬記念(GI)では不利と言われる外目の枠(7枠14番)から果敢に先行。道中は3番手につける積極策を見せますが、2周目4角手前で早々に手応えがなくなり14着と大敗しています。レベルの高いメンバーが相手だった事や枠順に恵まれなかった不運も重なったため、この結果は致し方ない面はありそうです。

 今回はGIIで前走に比べれば相手は弱化。プラダリアは昨年の京都大賞典(GII)や22年の青葉賞(GII)を制していますし、GIIメンバー相手ならば十分に通用する能力は備えています。昨年の京都記念でも3着と好走していますし、ここは見直しが必要な1頭と言えるかもしれません。

ベラジオオペラ

 デビューから3連勝でスプリングS(GII)を制した実力馬。春のクラシックでは勝つ事は出来ませんでしたが、一線級が揃った日本ダービー(GI)で僅差の4着と好走。同世代の中でもトップレベルの能力がある事を証明しています。

 その後は夏負けの影響で当初使う予定だったレースを回避する事となり、復帰は12月のチャレンジC(GIII)までズレ込んでしまいます。このレースは長期休み明けに加え、重賞で実績のある古馬が相手となりましたが、直線では力強く抜け出し優勝。2着とはハナ差の接戦でしたが、休み明けを考えれば十分に評価できる内容だったと言えます。ベラジオオペラは京都記念で良績を残す4歳馬ですし、前走より相手は上がりますがここでも好勝負に期待が出来そうです。

マテンロウレオ

 前走の中山金杯(GIII)は7着。1角でゴチャついて位置取りを下げる不利がありましたし、向正面や直線でもスムーズさを欠いてしまい不完全燃焼の競馬。それでも直線では大外から脚を伸ばしていましたし、7着と言っても悲観する内容ではありませんでした。

 昨年の京都記念では2着と好走していますし、大阪杯(GI)や天皇賞(春)(GI)でも掲示板を確保するなど能力は十分です。昨年後半はリズムを崩してしまったのか結果を残せていませんが、トップレベル相手でも差のない競馬が出来るだけに巻き返しがあっても何ら不思議ではありませんし侮れない1頭と言えそうです。