【神奈川県・埼玉県】劇場での鑑賞に不安がある人のためのリラックスパフォーマンスによるバレエ公演開催
スターダンサーズ・バレエ団は、2月3日(土)に神奈川県民ホール、2月12日(月・祝)に埼玉会館において、リラックスパフォーマンスによるバレエ公演を開催する。
劇場での舞台鑑賞には、上演中に席を立ってはいけない、おしゃべりをしてはいけないなど、暗黙の了解として様々なマナーが存在する。
自閉症やADHDなどの症状のある人たちやその家族にとっては、これらのマナーが大きな障壁となり、結果、劇場での芸術鑑賞から足が遠のいてしまっている現実がある。
リラックスパフォーマンスは、劇場空間での鑑賞に不安がある人のために、通常のバレエ公演の鑑賞マナーを緩和した公演形態のことだ。
例えば、障害のある人にとっての感覚的な刺激をできるだけ排除するために、「客席の照明を完全に暗くしない」「突然大きな音がでる場面は、音のボリュームに配慮する」といった工夫をしている。
さらに、「公演前には誰でも楽しめるように解説がある」「上演中でも客席から出ることができる」「外に出やすい席を希望する人ための優先席エリアを用意する」「完全な静寂ではなくでも、皆で鑑賞を楽しめる環境づくりに努める」など、みんなが一緒にバレエを楽しめるようさまざまな工夫をしている。
また、会場ロビーには休憩エリアが用意されている。
こうすることで、自閉症やADHDの症状などにより公演鑑賞機会が限られている人たちや、バレエ鑑賞が初めての子ども連れの家族にも、構えずにリラックスして鑑賞を楽しんでもらうことを趣旨としている。
過去に参加した人の感想
スターダンサーズ・バレエ団では、2018年よりリラックスパフォーマンス形態の公演の実施を開始し、これまでに全国8県13公演を実施。小さな子どものいる家族、特別支援学校に通う人、障害者施設に入居する人など、通常のバレエ公演ではあまり出会うことのない、幅広い層の人々が鑑賞している。
これまでに参加した人からは、「長男は自閉症で、バレエやクラシックコンサートは鑑賞が難しいです。今回この公演を知り、ぜひ観たいと思いました。初めに内容の説明があったのもわかりやすかったです」「子どもに聴覚過敏があり普段は劇場に行くのを嫌がりますが、今回は大きな音がしないと伝えていたので安心して鑑賞できたようです」「娘が『どうして声が出ている人がいるの』と質問してくれました。うまく説明できたかはわかりませんが、考えるきっかけになるとよいと思います」などの感想が寄せられている。
公演概要
神奈川公演では、「白鳥の湖」&「迷子の青虫さん」、
埼玉公演では、「白鳥の湖」全1幕&「くるみ割り人形」全1幕が上演される。
チケットの料金はともに、一般4,000円/子ども(3歳〜高校生)2,000円となっている。
各公演の詳しい情報は詳細ページで確認を。
障害の有無に関わらず参加できるバレエ公演を楽しんでみては。
神奈川公演 詳細ページ:https://www.sdballet.com/performances/240203_rp/
埼玉公演 詳細ページ:https://www.sdballet.com/performances/240212_rp/
Photos:Hasegawa Photo Pro.
(yukari)