アメリカ合衆国のニューハンプシャー州において、有権者にかけられた電話で「大統領予備選挙に投票しないようにジョー・バイデン大統領の声で呼びかける録音メッセージ」が流される事件が発生しました。このメッセージはAIによってバイデン大統領の声で生成されたフェイクと判明しており、ニューハンプシャー州司法省の選挙法部門が調査を行っています。

Voter Suppression Robocall Complaint to Election Law Unit | News Releases | NH Department of Justice

https://www.doj.nh.gov/news/2024/20240122-voter-robocall.html

Fake Joe Biden robocall tells New Hampshire Democrats not to vote Tuesday

https://www.nbcnews.com/politics/2024-election/fake-joe-biden-robocall-tells-new-hampshire-democrats-not-vote-tuesday-rcna134984

アメリカでは2024年11月5日に行われる大統領選挙に先駆けて、各地でそれぞれの党の候補者を決める大統領予備選挙がスタートしています。ニューハンプシャー州の大統領予備選挙は2024年1月23日の火曜日に行われる予定ですが、2024年1月21日にニューハンプシャー州内の有権者に向けてバイデン大統領の声で生成されたフェイクメッセージが電話で送信されていたことが判明しました。



海外メディアのNBCが、実際に有権者への電話で流されたフェイクメッセージの録音を公開しています。メッセージでは、「火曜日に投票してもドナルド・トランプ氏の再選を助けるだけだ。火曜日ではなく11月に投票することで変化を生み出すことができる」と述べられていました。





ニューハンプシャー州司法省の選挙法部門はこの偽音声電話について、「大統領予備選挙を妨害し、州内の有権者を抑圧しようとする違法な試み」と述べ、「火曜日の予備選挙に投票しても11月の大統領選挙で再度投票できる」と伝えました。

また、選挙法部門はこのメッセージの捜査への協力も呼びかけており、「電話を受けた日時」「発信元」「内容」などの報告も求めています。