さんまも「ロケ衣装は私服」テレビの不景気に「当たり前」集まる厳しい声 ネット配信に「カネ」で勝てない地上波の“凋落”
12月26日に放送された『踊る!さんま御殿!!4時間SP』(日本テレビ系)で、MCの明石家さんまが「(テレビ)業界は不景気」と暴露する一面があった。
この発言が飛び出したのは「国民的アニメ声優が夢の共演」というパート。トークの流れのなかで「自前の衣装で出演することが多いので、衣装選びに困る」という話題になり、これに対してさんまは「オレもロケは、私服でな。業界は不景気なんですよ」と、自分にも衣装代が出ないとぶっちゃけた。
これにスタジオからは驚きの声。共演していたキャイ〜ン・天野ひろゆきも「さんまさんがダメなら、絶対ムリですね」と苦笑いだった。
この「業界は不景気」発言には、視聴者も思うところがあるようだ。
《視聴者が減って制作費が減るのは当たり前》
《無駄な出費を無くせばいい》
《どうりでテレビが面白くないわけだ。企画力がなく魅力的な番組がない。》
といった、テレビ離れに対応できない業界、古い体質から抜け出せない姿勢に対する厳しい声が、ネットニュースのコメント欄から聞こえてくる。
「テレビの視聴率は、1990年代後半からずっと下降を続けています。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言で、一時的に視聴率の上昇が見られましたが、YouTubeやNetflixといった動画配信サービスに視聴者を取られてしまいました。いまは、コロナ禍前より視聴率が下がっています」(テレビ局関係者)
視聴率が下がれば、テレビの広告効果にも疑問符がつくようになる。
「ネット広告への出稿は伸びていますが、テレビ広告は緩やかな減少。そうなれば、番組制作費はカットしなければいけません。さんまさんの衣装の話は、まさにその影響ですね。
ほかにも番組制作会社への報酬カットはもちろん、ギャラの高いタレントを避けてYouTuberを起用したり、スタジオのセットや弁当のランクを下げたり、現場では涙ぐましい努力が見られます」(同前)
一方で、Amazonプライム・ビデオの『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』や『バチェラー・ジャパン』などのバラエティ番組や恋愛リアリティ番組、Netflixオリジナルのアニメ、ドラマが話題に上ることが多くなった。
「ネット配信番組は、大がかりなセットを準備し、豪華な出演陣・スタッフを集めていて、単純な番組の質ではいまの地上波テレビは歯が立ちません。しかも、配信番組であれば、地上波テレビで躊躇してしまうような、コンプライアンスのギリギリを攻めることもできます。バブル期の、イケイケだったころのテレビスタッフが集まっているという話も聞きますよ」(同前)
地上波テレビの復活に期待したいところだが、どこも同じような番組を量産している現状では、難しいのかもしれない……。