海外スポーツ関係者も絶賛する日本のトイレ「全てやってくれる」 女子ゴルフ大会でも副賞が話題に
スポーツ界で愛されたメイド・イン・ジャパン
2023年も残すところあとわずか。今年もスポーツ界では様々な名場面が生まれたが、国際大会などで海外選手、関係者から日本製品への好評の声も多数集まった。「スポーツ界で愛されたメイド・イン・ジャパン」と銘打ち、話題になった製品・商品を扱う企業に反響や好評の理由について取材した。第7回は日本の技術が詰まった白く、美しい見た目の高性能製品。
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「素敵なことは、あそこ(日本)のトイレは何でもやってくれるんです」
F1日本グランプリの開幕前、オランダのスポーツ専門局「Ziggoスポーツ・レーシング」のインタビューに応じたハースのチーム代表ギュンター・シュタイナー氏は、日本のトイレの高性能ぶりをこう絶賛した。
身体の大きなシュタイナー氏は「ベッドもトイレも小さすぎます」とサイズに苦笑いしたものの、利便性については「ボタンを押すだけ。全てをやってくれます。音楽も流れて、ファンタスティックです」と至れり尽くせりの凄さに驚いていた。
日本のトイレを絶賛したのはシュタイナー氏だけではない。野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)東京ラウンドの取材で来日したMLB公式サイトのマイケル・クレア記者は、帰国後に自身のXで「米国に戻ってみたら、まるで石器時代に来たようだ。少なくともバスルームは。ビデと暖房便座が付いていないなんて一体どんな地獄なんだよ」と嘆きの声を上げた。
2年前の東京五輪でも、米紙「USAトゥデー」のアレックス・タチク氏が「ここまで東京で過ごした中で最もクールなことはトイレです。水の流れる音がした時に私は衝撃を受けました」などと羽田空港のトイレで流水音の擬音装置に注目してXに投稿。日本ファンの間でも話題になるなど、国際大会が日本で行われる度に高性能ぶりが驚かれることも珍しくない。
ゴルフ会場の展示で記念撮影する選手も…担当者「Made in Japanの最高級トイレが副賞に」
国内を代表するトイレメーカーの一つが、女子ゴルフのTOTOジャパンクラシックを主催するTOTO。2022年からは約74万円のウォシュレット一体型便器「ネオレスト NX」を同大会の優勝副賞として贈っている。
昨年優勝し、副賞をゲットしたジェマ・ドライバーグ(英国)は「トイレこそ究極のハイライトよ」「新品のトイレがやってくるわ」とインスタグラムで歓喜。ディフェンディング女王として参戦した今年も会場で展示されていた便器を前に記念撮影した。開幕前の公式会見では「まだ家を借りているのでトイレは交換できていないのですが、家を買う時はそれをつけたいです」と笑顔で明かしていた。
TOTO担当者に改めて取材したところ、会場展示は「できるだけトイレイメージを払拭しつつ、興味を持ってもらい、覗いて見たくなる、一緒に写真を撮ってみたくなるような展示をイメージ」して設営。選手、ギャラリーがSNS発信したくなるような見せ方を意識し、ツアー9勝の実力者・小祝さくらが展示品を横目に「形がかわいいですよね」「毎年、欲しいって言っています。気持ちはメジャーだと思って、便器を目指して頑張りたいです」と話すなど、選手の間ではスタイリッシュさも話題になっているという。
従来のトイレとは違った「便器でない便器をつくれ」のテーマから生まれた同製品は今年で誕生30周年。機能性、デザイン性、清潔さなど様々な面が日本に限らず高評価されてきた。担当者は「海外の選手、関係者の方々から必要とされ、快適で健康な暮らしの提供に繋がっていけばと考えています」とコメントしている。
(THE ANSWER編集部)