ドイツで15世紀の「呪文が刻まれた板」が見つかる! 誰が悪魔を呼んだのか…
恋愛や嫉妬、金銭絡みのいざこざなど、人が誰かに恨みを持ち、呪いをかける……。そんな行為は古くから行われてきたのでしょう。先日、ドイツで見つかった金属片に、呪いの言葉とみられるメッセージが彫られていたことがわかったのです。
それが見つかったのは、ドイツ北部の都市ロストックの建設現場。そのトイレの底から、鉛の板のようなものが見つかったのです。最初に見つかったときは単なる金属片と思われたのですが、よく見てみると、肉眼ではほとんど見えませんが、ゴシック様式の小さな文字が刻まれていたのです。
鉛に書かれていたのは、「sathanas taleke belzebuk hinrik berith(サタナス・タレケ・ベルゼブク・ヒンリク・ベリス)」という言葉。専門家によると、これはタレケという女性とヒンリクという男性に向けて、ベルゼブクとべリスという悪魔を呼び寄せている呪いのメッセージのようなのです。この言葉を鉛に刻んだ誰かが、タレケとヒンリクの関係を壊そうとしていたのか……。
この発見を主導したドイツのグライフスヴァルト大学の考古学者によると、これは15世紀のものと見られるそう。これまで、紀元前800年から西暦600年までの古代ギリシャ、ローマ地域で、同じような呪いの言葉が書かれた石板が見つかっています。そのため、今回見つかった呪いのメッセージも、決して不思議なことではないのかもしれません。
誰かが誰かを呪う。そんな黒い行為は、昔も今も続いていくのものなのかも……。
【主な参考記事】
Live Science. Medieval ‘curse tablet’ summoning Satan discovered at the bottom of a latrine in Germany. December 15 2023