山川穂高選手(写真:CTK Photo/アフロ)

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今オフにフリーエージェント(FA)権を行使した西武・山川穂高が、ソフトバンクに入団する見込みとなった。

「正直残留して欲しいと思わなかったかな」

山川は自身の女性問題を巡る不祥事が大きく影響し、今季17試合出場のみに終わった。チームに迷惑を掛けたことにより、来季も西武でプレーするという見方が多かったが、故障者特例措置に伴って取得した国内FA権の行使を決断。西武は推定年俸2億7000万円から大幅減俸で単年契約を提示したとみられたことも、去就に影響したかもしれない。複数のメディア報道によると、ソフトバンクは4年総額16億円を超える好条件を用意。水面下で交渉を進め、山川は新天地で再起を図ることを決意した模様だ。

西武にとって、本塁打王を3度獲得した主砲がFAで同一リーグのソフトバンクに移籍することは大きな戦力ダウンを意味する。松井稼頭央監督就任1年目の今季は借金12の5位に低迷。435得点とリーグワーストの打線が足を引っ張る形となった。攻守の大黒柱だった森友哉が昨オフにオリックスへFA移籍したことに加え、山川もシーズンの大半で稼働せず戦力的に厳しい状況に。4番打者を最後まで固定できなかったが、山川がFAで流出することに「覚悟していたからショックはない」、「正直残留して欲しいと思わなかったかな。FA移籍は想像できたし」と西武ファンからはSNS上で冷ややかな声が目立つ。

スポーツ紙記者は、「今年の不祥事が起きる前から、ソフトバンクとは相思相愛でFA権を取得したら移籍するだろうと予測されていた。西武は今年も山川抜きで戦ってきましたし、来年もいるという前提でチーム作りを進めていないでしょう」と分析する。

西武は主力選手がFAで次々に抜けても、若手が台頭してその穴を埋めてきた。来年は意地を見せられるか。(中町顕吾)